メルカリは9月27日開催の株主総会で、代表取締役会長兼CEOだった山田進太郎氏が代表取締役CEO(社長)に、取締役社長兼COO(最高執行責任者)だった小泉文明氏が取締役President(会長)に、取締役CPO(最高プロダクト責任者)だった濱田優貴氏が取締役CINO(最高イノベーション責任者)に就任する。つまり、山田氏と小泉氏の役職が入れ替わったことになる。
そのほか、新たに田面木宏尚氏が取締役に、栃木真由美氏が監査役にそれぞれ選任され、同日就任した。田面木氏は同社の執行役員から取締役となり、メルカリジャパンのCEOを続投。栃木氏は、J.P.モルガン証券とスタンダード&プアーズ・レーティング・ジャパン(S&P グローバル・レーティング・ジャパン)を経て、2019年1月にメルカリの執行役員兼Head of Internal Audit Office(内部監査室長)に就任、9月に常勤監査役とメルペイの監査役に就任した。
今後、新取締役の田面木氏が日本のメルカリを、同社取締役CBO(最高ビジネス責任者)兼US CEOのJohn Lagerling(ジョン・ラーゲリン)氏が米国のメルカリを率い、それを社長に復帰した山田氏が統括するかたちになる。会長となった小泉氏は、2019年8月に買収した加盟するプロサッカークラブである鹿島アントラーズの社長職と、対外的な折衝・渉外を担当する。
同社によると「グループ全体で従業員数が1800名を超える規模となり、今後もミッション達成に向けて拡大していく中、役割分担を明確化し、より強いチーム経営をしていくために体制変更を行った」とのこと。そして「新任取締役を含む新経営体制のもとで『新たな価値を生みだす世界的なマーケットプレイスを創る』というミッション達成へ向けて挑戦を続ける」としている。
メルカリ経営陣のことをあまり知らない人にとっては一体誰がエライのかよくわからないかもしれないが、各取締役に権限を移譲しつつも引き続き山田氏がトップとして日米のメルカリ、そしてメルペイを率いつつ、中長期の成長にコミットしていく。