英国ロンドンを拠点とするモバイルウォレットアプリのCurveは、同国でSamsung Payのサポートを追加し、Samsung(サムスン)のスマートフォンにて誰との取引でも簡単に支払えるようになった。
この新機能は、すべての銀行のカードを1枚のCurveのカードに統合する機能によって実現される。つまり、CurveカードをSamsung Payアプリに登録すれば、他のMastercardやVisaのデビットカードやクレジットカードと連携させることが可能になる。
これはサムスンのスマートフォン所有者にとって、大きな意味を持つ可能性がある。大手銀行の多くはNFCによる支払いを自社の銀行アプリに組み込もうとする一方で、Samsung Payをサポートしていない。
Apple(アップル)がiPhoneのNFCシステムを厳しくコントロールするため、銀行に協力を強いているのとは異なり、Samsungや他社のAndroidスマートフォンの場合は、NFC技術をサードパーティーのデベロッパーが利用できる。これは、銀行にとってSamsung PayやGoogle Payなどのデジタルウォレットを含む、競合するNFCアプリをサポートするインセンティブが減っていることを意味する。
また情報筋によれば、Curveが数週間以内にGoogle Payに対応する可能性もあるという。さらに、Apple Payへの対応も進められていることが公式に明かされている。これについて、同社はコメントを控えた。
Samsung Payへの対応は、Curveが6月に発表した5500万ドル(約60億円)のシリーズBラウンドに続くもので、同社の評価額は2億5000万ドル(約270億円)に達した。その際、Curveは新たな資金をプラットフォームへの機能追加と、さらなる欧州での市場拡大に充てると述べていた。
Fintech分野にスタートアップが数多く存在するように、Curveはユーザーのスマートフォンを資産管理センターに変え、異なる金融商品や機能をバンドルして一括的にを管理するための、単一アプリを提供しようとしている。
しかし、MonzoやStarling、Revolutなどの挑戦者に位置づけられる銀行がそうであるように、Curveも新しい銀行口座を作るのではなく、他のすべてのデビットカードやクレジットカードと連携し、1枚のカードを持つだけですむカードとアプリを目指している。
そして今回はSamsung Payをサポートしたことで、NFCによる購入ではサムスンのスマートフォンを持ち歩くだけよくなった。
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(翻訳:塚本直樹Twitter)