モバイルゲームをマルチプレーヤー化するNextpeerがAndroidにも対応

Nextpeerはイスラエルのスタートアップで、モバイルゲームなら何でもマルチプレーヤーにする。同社はiOS上で約1000万の月間アクティブユーザを獲得したのち、今日(米国時間8/19)ついにAndroid大陸に上陸した。

同社のSDKは、モバイル上の初期のソーシャルゲームが提供していた単純なマルチプレーヤー機能(そのソーシャルゲームサイトの会員同士が非同期または同期で対戦できる機能)を、本格化したものだ。

“モバイルゲームを、複数の人が一緒に遊べるようにしたいと思ったら、全世界のデベロッパは何よりもまず、 Nextpeerを思い出していただきたい”、と同社のCEOでファウンダのShai Magizmofは言う。

同社の売りは、ゲームはマルチプレーヤーにするとリテンション(ユーザ保持率保持時間)が良くなることだ。一人よりも、相手がいるとついついのめりこんでしまう。初期のモバイルのソーシャルゲーム、たとえばOpenFeintなどは、ハイスコア表(leaderboard)と、プレーヤーの活動に関するニューズフィードを利用して対戦を実現していた。でも、そのやり方はライブの対戦感がないので、すぐに飽きられる。

同社のSDKは組み入れ作業に数時間を要し、プッシュ通知、Facebook Challenges、アクセス分析、そしてクロスプロモーションを利用する。

最初は、ごくわずかなゲームからスタートしたが、今年は“A Bike Race of Ninja Temple”でブレークした。その後は本数も増え、iOSだけで約2000に達した。ユニークプレーヤー数は1500万、月間アクティブユーザは1000万である。

今回のAndroid対応は、最初からゲーム数が100あり、今後はUnityのサポートと、大規模なスタジオ向けにエンタプライズレベルのSDKを予定している。

同社はこれまで200万ドルの資金を調達し(投資家名非公開)、社員は15名いる。

これまで、OpenFeint、DeNAのMobage、Papaya Mobileなど多くのゲームプラットホームが、ソーシャル機能によるユーザのネットワーク化をトライしてきた。しかしそのモデルは、収益化の部分がうまく行かない。デベロッパに対する支払いの仕組みは、AppleやGoogleがすでに確立しており、またGame Centerのような競合製品もあるからだ。

Nextpeerは最初、仮想通貨方式で行くつもりだったが、その後、クロスプロモーションと広告の利用に切り替えた。サンフランシスコのChartboostも、同じような方式で16000のゲームをネットワーク化している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


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TechCrunch Japan

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