ユーザのデバイス上のカメラでリアルタイムモニタリングができるクラウドサービスCamioCam

誰かが玄関のドアの前に荷物を置いたら、携帯にアラートが来るとしたらどう? 老いたる親が予定日に確実に病院に出かけたことを、確認できるのはどう? CamioCamのインテリジェントなビデオモニタリングサービスは、そんな仕事と、それ以上のことをしてくれる。今日(米国時間2/26)のLAUNCHカンファレンスでローンチした同社は、家にあるインターネットに接続されたカメラ(パソコン、タブレット、スマートフォンなど)なら何でも、クラウドを利用するモニタリングシステムにしてしまう。

同社を創ったCarter Maslanは、Googleのプロマネとしてローカル検索やMapsやEarthを担当していた人だ。CamioCamはすでにFreestyleやMarissa Mayer、Greylock、Floodgate、Ellen Levy、John Hanke、Box Groupなどなどから100万ドルあまりを調達している。

使い方はこうだ: カメラ内蔵のデバイスやインターネット接続機能のあるカメラでCamioCamにアクセスする。すると、カメラの視界内で何か動きがあるとスマートフォンの通知機能やメールを使ってクライアント(ブラウザなら何でも)にアラートを送る。短いビデオが添付されるから、何が起きたのかすぐ分かる。CamioCamのソフトウェアには、意味のない動きを無視するアルゴリズムがあるから、目の前の道路を車が通ったぐらいでは通知は来ない。また、それまでに来たアラートとその内容を検索することもできる。

CamioCamのアルゴリズムに対してユーザは、カメラの特定の視界を指定することもできる。たとえばベビーベッドの方角、キッチンの調理台の方角、など。しかも、一つのカメラに対して複数の視界を指定することもできるのだ。調理台と冷蔵庫とごみ入れ、とか。

Maslanの説明によると、CamioComは、イベントへの反応がほとんどリアルタイムと言えるぐらいはやい。これまでのカメラアプリの7倍ははやいし、また使用帯域は通常のストリーミングサービスの場合の8%ぐらいしか使わない。そして上に述べたように、視界内の無意味な動きには反応しない。

料金は、カメラが1台なら無料。その後カメラが増えるたびに1台につき月額9ドル90セントをいただく。

要するにCamioCamのキモはパソコンやスマートフォン上のカメラで動きを検出し、その情報をWebRTCで同社のサーバに送ることだ。一方、利用者側(クライアント側)のアプリやWebブラウザは、おなじく同社のサーバからアラートを受け取る。ちょっとややこしいが、カメラ側はAndroidアプリまたはネットワークカメラ(IPカメラ)またはFirefox/Chromeブラウザ、アラートを受け取る側はWebブラウザなら何でもよい(またはAndroid/iOSアプリ)。

CamioCamの直接の競合相手がDropcamだ。後者は、クラウドを利用するビデオモニタリングとして人気が高い。でもMaslanは、デバイスが内蔵しているカメラと、どこにでもあるブラウザしか使わないCamioCamの方が簡単だから、勝機(商機)はある、と信じている。

〔訳注: 以下に、ファウンダのCarter Maslanとのチャット(の重要部分)を引用しておきます:

Alert client == any Web browser, Camera uploader == Android or Windows. Is this understanding OK? 

Carter: camera can be Chrome or Firefox browser on any computer

Carter: and viewer is any browser (or our iOS and Android viewer apps)

Carter: we also support regular IP cameras too

Carter: the camera options are http://www.camiocam.com/camera-options

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


投稿者:

TechCrunch Japan

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