人びとの心を打つ新しいプレゼンテーション方式を作ろうとして苦労していたブダペストのPreziも、今では大きく成熟した。本社をサンフランシスコに置き、社員は100名を超える。Microsoft PowerPointやKeynoteのオルタナティブとして人気を博し、今ではTwitterのファウンダJack Dorseyが同社のアドバイザーだ。
先週ミュンヘンで行われたDLDカンファレンスで、Preziの協同ファウンダでCEOのPeter Arvaiをつかまえ、インタビューができた(上のビデオ)。彼は、昨年の10月にユーザ数1500万と発表したが、今では18000万だ、と明かした。今後の2年間は、毎月200万ずつ増えるペースだ、という。つまりその成長曲線は直線ではなく指数関数的だ。
今同社が重視しているのがアジア市場だ。アジアの人たちはとくに、Preziの軽さ(ツールの構造もビジネスモデルも)を気に入っている。つまり、デスクトップソフトが要らない。アジアではすでに、Preziのハウツー本が5種類出版されている〔日本では2種類〕。
Preziは、PPのようにスライド的にでなく、地図のように、あるいはグラフ(グラフ構造のグラフ)のようにプレゼンを構成する。始まりから終わりまで、という線型の構成でなくてもよい。また出先でラップトップがないときは、iPhoneやiPadでも利用できる。
同社は2009年に、ハンガリーのデザイナーAdam Somlai-FischerとPeter HalacsyとPeter Arvaiが創業した。資金は、シリーズAをSunstone Capitalから、シリーズBの1400万ドルをAccel Partnersから調達している。