かねてからアナリストたちは中国のスマホ市場の成長に警戒感を示していた。それが、とうとう現実のものとなったようだ。
10億超もの人口を抱える中国では多くの人がスマホに飛びつき、スマホ市場はしばらく右肩上がりで、これにより中国国内のOEMメーカーの業績は目覚ましいものだった。しかしそのスマホ市場は2017年に飽和点に達し、初めて成長が止まった。そして今年の第一四半期では、状況はさらに悪化している。
調査会社Canalysが今日発表したレポートによると、2018年第一四半期のスマホ出荷台数は前年同期に比べ21%減だった。
四半期の全モバイル端末の出荷台数としては2013年10~12月期以来初めて1億台を下回ったとしている。
Gionee、Meizu、Samsungの出荷台数はそれぞれ2017年第一四半期の半分以下に落ち込み、スマホメーカー10社のうち8社が年間を通しての出荷減となる、と分析している。
大変な事態となった。
そうした中で、1000億ドル規模のIPOが予想されているXiaomiだけが数字を伸ばした。出荷台数は37%増え、1200万台を達成した。これにより、Appleを追い越してシェア第4位になっている。ただ、Xiaomiの数字は、ハイエンドモデルに比べて利益の少ない150ドルのRedmiによるところが大きい。
中国のスマホ市場はHuwei、Oppo、Vivoの3メーカーが引っ張ってきた。信じられないことだが、この3メーカーとXiaomiで市場の73%を占めている。Canalysは「こうした状況は中国の消費者やスマホ愛用者にとっては好ましいものではない」と指摘している。
「競争が激しさを増す中で、どのメーカーも他社のスマホの機能やマーケティング戦略を真似せざるを得なくなっている」とアナリストのMo Jia氏はレポートの中で述べている。「Huwei、Oppo、Vivo、Xiaomiは縮小するマーケットと戦わなければならない。一方で、今後メーカーの淘汰が進み、これは4大メーカーにとってプラス材料となる。この4メーカーは中小メーカーより長く生き残れるだろう」と分析する。
もしかすると、間もなく明るい兆しが見えるかもしれない。Canalysは、Oppo、Vivo、Huweiの3社が次々に旗艦モデルを投入する第二四半期は成長を見込んでいる。しかしながら、現在、米国の消費者はキャリアが望むほどには頻繁にスマホをアップグレードしない。すでにブームを経験した中国のスマホ市場は、米国とまさしく同じ問題を抱えることになる。
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(翻訳:Mizoguchi)