ロシアでは、オリンピックに監視される

ひたすら物見高いロシア政府は、2014年冬期オリンピック開催中、「あらゆるコミュニケーション」をモニターすると伝えられている。Guardian紙の調べによると、当局は会場となるソチ黒海リゾートを広域的に監視するためのハードウェアを設置する計画だ。「ロシアの電話およびインターネット傍受システムであるSormを使用して全トラフィックを確実にモニター、フィルターするために、黒海リゾートの電話およびWi-Fiに大がかりな修正を施した」と記事は伝えている。

そしてもちろん、この有望なスキャンダルには、人の心を捉える様々な呼び名がついている。トロント大学教授のRon Deibertは、同プログラムを「ステロイドを打ったPrism(*)」と評した。私のお気に入りだ。[* 訳注:米国NSAの相当システム]

The Guardianによると、米国とロシアの本当に違いは、データ収集に適用される法律だという。リーク書類によると、両国ともすべてのコミュニケーションをモニターするが、(少なくとも理論上)米国にはそのデータをいつアクセスし利用するかに関する厳格な法律がある。東方にいる友人たちは、そういう不便な法的制約を持ってないかもしれない。

「ビジネス旅行者は、企業秘密や交渉上の役割その他の機密情報が、ライバルやロシアの政府組織に漏れないよう特別な注意が必要である」と、今年米国国務省が発行した文書に記されている。同文書にはスパイされない通信方法として、例えば使用していない間はバッテリーを外すことなどが書かれている。

しかし、国務省の言葉を真に受けてはいけない。直接エドワード・スノーデンに聞くべきだ。彼はオリンピック会場にいるのだろうか?

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)


投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。