ロシアの圧力でコンテンツを削除、Instagramは応じたがYouTubeは見合わせ

Instagramは、ロシアの反対勢力のリーダーAleksei Navalnyがポストしたコンテンツを、政府機関からの圧力によって取り下げたが、YouTubeはまだそうしていない。Navalnyらは、彼を黙らせようとする政治的な動き、と彼らが呼ぶものに従ったとして、Instagramを批判した。

この問題は、ロシアの副首相Sergei Prikhodkoを、彼が著名な企業家Oleg Deripaskaから豪華なヨット旅行などの接待を賄賂として受け取った、として非難するビデオがその焦点にある。 そのビデオはヨットの女性エスコートの一人がInstagramにポストし、のちに削除したビデオを、利用している。

Deripaskaはロシアの裁判所に提訴したが、その結果ビデオをWeb全体から削除する命令が下(くだ)った。命令の実際の発令者は、ロシアの通信を監督規制するお役所Roskomnadzor(ロシア連邦通信局)だ。

その命令に従って問題のコンテンツを削除したサイトやサービスのひとつがInstagramだ。するとたちまちInstagramは、Navalnyと彼の支持者たちからの非難の的になった。

[ロシアの無法に屈したInstagramよ恥を知れ!]

本誌は今、YouTubeとInstagramに、現状と今後のアクションについてコメントを求めている。FacebookはBBCに、規制当局の命令に従ったことを確認したが、政府のコンテンツ取り下げ要求への対応、という問題に関しては、一般論のような答しかない。

InstagramとYouTubeのポストに加え、ロシアの裁判所はNavalny自身のWebサイトをブロックするよう命じた。それは、彼が問題のコンテンツの取り下げを拒否したからだ。彼と支持者たちは、彼を黙らせようとするこの露骨な試みは、彼が来月の大統領選挙のボイコットを組織化しようとしているからだ、と見なしている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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