Pinterest(NYSE:PINS)は米国時間5月16日、公開企業として初の決算となる第1四半期の結果を発表した。共同創業者でCEOのBen Silbermann氏率いるPinterestは、2019年3月31日までの3カ月間で2億200万ドルを売り上げ、損失4140万ドルを計上した。この売上高は市場予測の2億ドルを上回り、前年同期の1億3100万ドルから大きく成長した。しかしながら、損失は予想のおおよそ3倍超で1株あたり32セントの損となった。
デジタルピンボードのPinterestは4月に上場し、ニューヨーク証券取引所での初日、株価は25%上昇した。その後の株価の動きは順調で、木曜日は8%アップの1株あたり31ドルで時価総額は167億ドルとなった。
「IPOは重要なマイルストーンだった。しかし我々の目標に変化はない」とSilbermann氏は発表文で述べた。「ファッションから家庭装飾、旅行やフィットネスに至るまで、生活のあらゆる面で人々が刺激的なアイデアを発見するのを手伝いたい。我々がうまくやっていることはQ1の結果に見て取1れる。今後もPinterestの浸透と影響力を成長させ続けることを楽しみにしている」。
PinterestはIPOで7500万のクラスA株を売って14億ドルを調達し、時価総額を126億ドルとした。この時価総額の数字は、シリーズH時の123億ドルよりわずかに大きい。PinterestはIPOでの時価総額が少なくなって“undercorn”というみっともないタイトルをつけられるのを最も懸念していた。
Pinterestは2018年12月31日までの1年間の売上高が7億5590万ドルで、2017年の4億7280万ドルから増えたことを明らかにしていた。一方の損失は、2017年の1億3000万ドルから昨年は6290万ドルに縮小した。2021年までの黒字化を予想している同社は、2019年の売上高として10億5000〜10億8000万ドルを見込んでいる。
IPO後のPinterestの株価は、LyftやUberのものとは対照的だ。Lyftの株価は初日に21%上昇したものの、その後低迷している。公開企業として初の決算報告が先週発表されたが、四半期の売上高は7億7600万ドル、損失は11億4000万ドルだった。ここには8億9400万ドルの株式型報酬や関連する給与税経費が含まれている。売上高は市場予測7億4000万ドルを上回ったものの、IPO関連経費のために損失はかなり膨らんだ。
Uberは、株価が下がり続けるという先週の悲劇的なIPOで苦しんだ。この配車サービス大手は以前のプライベートマーケットでの時価総額は720億ドルとされていた。先週、公開価格は45ドルとし、時価総額は824億ドルだった。そして木曜日、1株あたり43ドルで取引を終え、時価総額は725億ドルとなった。
Pinterestの刷新的なデジタル広告ビジネスはウォールストリートには配車サービスよりも魅力的にうつっている。本日、予測を上回る売上高を発表したのに加え、Pinterestはユーザー数の成長も明らかにした。月間アクティブユーザーは2億9100万で、2018年Q1から22%増となった。グローバルユーザー数も増え続けていて、昨年は29%も成長した。ただ、米国が主要マーケットであることに変わりなく、米国マーケットにおけるARPU(ユーザーあたりの平均売上)は41%増の2.25ドルだった。
Pinterestの「いいヤツ」的イメージとこれまでの低い成長率により、さえない公開企業となるだろうと予測した懐疑論者をPinterestははねつけた。本日、Pinterestの時価総額は公開前は10億ドル超の差があったLyftを超えた。
Pinterestがどれくらい好調を維持し続けられるかは今後明らかになる。
イメージクレジット: Spencer Platt / Staff / Getty Images
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(翻訳:Mizoguchi)