Metabiotaは感染症の発生と拡大範囲を予測するスタートアップで、今回シリーズAのラウンドで3000万ドルの資金調達を行った。政府組織と保険会社に世界規模のサービスを提供することを目指す。
サンフランシスコに拠点を置くこのスタートアップは、病気の感染拡大の予防のためにコンピューターモデリングを用いて感染症の予測をアフリカとアジア地域を含めた世界規模で行っている。各地のコミュニティーや地域のクリニックからデータを収集し、病気の発生が懸念される地域を特定する。Metabiotaのテクノロジーは、シエラレオネ政府がエボラ出血熱の感染地域を特定するのに一役買った。
政府組織やNGO、例えば世界保健機関やアメリカ疾病予防管理センターはこれまで感染が起きている現場から情報を収集し、そこから各国の政府と連携し、取るべき対策を検討してきた。Meabiotaは、政府や保険会社が感染症への対策を行えるよう、様々なフィールドデータを収集し、その分析結果を早い段階から提供してきた会社の内の一つである。
今回のシリーズAの資金調達ラウンドは、Metabiotaにとってグロースのためのラウンドであると彼らは伝えている。調達した資金は、ビジネスをスケールするため、そして世界の隅々までカバーするために使用する予定だという。彼らはエンジニアの採用を進めることと、保険会社と再保険会社と共に感染症が発生した場合に備えるための政府への金融ツールの開発に力を入れる予定だ。
アフリカ連合のAfrican Risk Capacity(ARC)のファウンダーでディレクタージェネラルを務めるRichard Wilcox博士は、これにより病気の発生が懸念される特定のホットスポット地域は、資金を確保する手段を得ることができ、感染の影響がある場合にも迅速に資金を得られるようになると話した。
「感染症の発生と拡大の保険があることで、感染が発生した場合には、外部からのレビューと承認を得ている早期の介入活動といった緊急事態対策を実行に移す為の資金が速やかに整います」とWilcoxは話した。
以前からMetabiotaに投資しているグロース投資会社のRSTPは、何十億ドル企業になるポテンシャルをこのスタートアップに感じ、今回のラウンドを牽引した。
「Metabiotaは、病原菌の脅威をデジタルに落とし込み、政府、保険会社や関連する複数の業界の組織が、感染症に積極的に立ち向かうことのできる感染症のリスクファイナンスの実現を進めます」とRSTPのJohn DeLocheは、今回彼らに改めて投資したことに対して言及した。
Capricon Healthcare、WP Global Partners、Industry VertureとData Collectiveも今回のラウンドに参加している。Metabiotaは、およそ一年前にシードラウンドで280万ドルを調達していて、今回の投資を合わせると累計3280万ドルを調達している。
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