米国時間2月23日、テクノロジー株の比重が高いNASDAQ総合指数が前日から 2.34%ダウンした。Tesla株は6%以上下がっている。Teslaは2021年初めに史上最高値を更新した後、弱気相場による修正局面に入っている。Appleも122.02ドルと、145ドル以上だった最近の高値からダウンしている。
ハイテク株ばかりが買われていると感じられる期間が長く続いたが、最近の修正には実質的なものがありそうだ。
売りの程度を測定する方法として、 たとえばBessemerのクラウド指数は米国時間2月22日、5%を下げた後、続いて今日4.5%ダウンした。多くの投資家が急成長テクノロジー株投資の目安としてきたARKのETF(上場投資信託)、ARKK(ARKイノベーションETF)も同日5.9%下落し、さらに23日には6.6%下がった。
なんと、最近無敵の値上がりを見せていたBitcoinでさえここ数日打撃を受けている。
テクノロジー企業、またテクノロジーに特化した各種指数、また暗号通貨のような隣接分野の市況を突然逆転させた理由は何だろう?もちろん、世界の株式市場のように途方もなく複雑な環境では単に1つの要因だけでものごとが起きることはない。しかし、いくつか検討すべき説明が登場している。
「『金余り、債権安でみんなが株を買う』という主張が勢いを失った」とする説明には聞くべきものがある。債権利回りが上昇するにつれ、債券投資の魅力が増している。同時に新型コロナワクチンの大量接種が開始されたことで、株式投資家も、景気回復をにらんで資金をハイテク以外のカテゴリーに振り向き始めた。
ものの見方がシフトするにつれて、テクノロジー企業の背中を押していた順風が少なくとも今のところ弱まった。この天気の変化がテクノロジー株価が新たな均衡点に達するまで続くならば、新規株式公開(IPO)への意欲は減退するだろう。スタートアップの会社評価額が下落するといった事態が発生する可能性もある。
以下は2月23日の「何が変わったのか」を説明するCNBCの説明だ。
金利の上昇とパンデミック後の景気回復に連動した銘柄への転換が進んだことを受けて、火曜日(2月23日)にもハイテク株の下落が続きました
同じテーマについて2月22日のWall Street Journalはこう書いている。
利回りの上昇は景気回復が堅調に進むという投資家の期待を強く反映している。しかし、投資家やアナリストらによると、企業の借り入れコストの上昇、株式に代わる選択肢がほとんどない投資家の選択肢の増加、一部のハイテク株の評価モデルの悪化などが、担保としてのダメージにつながる可能性がある。
こちらは2月23日のBarronsの記事だが、今見ている現象は米国株式市場だけの問題ではないとしている。
米財務省証券10年債の利回りが上昇したことでTesla、Facebook、AppleなどNYSE FANG+指数のメンバー各社の株価は急落している。これは外国市場でも同様の傾向だ。
もちろん市場は反発するかもしれないし、しないかもしれない。今後数日間、株式市場の動きを注視する必要がある。
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(文:Alex Wilhelm、翻訳:滑川海彦@Facebook)