「ALLSTOCKER(オールストッカー)」を展開するSORABITOが総額5億円を調達したことを発表した。ALLSTOCKERは中古建設機械のマーケットプレイスだ。約半年前の2015年10月にGMO VenturePartnersやエンジェル投資家らから1億円を調達している。今回の資金調達には前回の調達に参加したGMO VenturePartnersの他に新たにグリーベンチャーズ、JA三井リース、オプトベンチ ャーズ、SMBC ベンチャーキャピタル、個人投資家として小泉文明氏と高野秀敏氏が参加している。
前回の資金調達時にはまだALLSTOCKERはベータ版を提供していたが、2015年11月に正式リリースを行っている。ALLSTOCKERは典型的なマーケットプレイス型のサービスで、建設機械を売却したいユーザーは建機の写真や詳細情報を登録し、それを見て購入したいと思ったユーザーが販売者に問い合わせることができるサービスだ。
正式リリースからすでに世界各国から3万社の利用があったとSORABITOの代表取締役を務める青木隆幸氏は説明する。青木氏は正式リリースから「商品の品質の保障」「決済」「物流」の3点を開発することに注力してきたと話す。品質面では、建機の貿易に携わっている専門家と協力して70項目に及ぶ建機の鑑定機能を構築したと青木氏は言う。決済面では三井住友フィナンシャルグループと決済部分を構築し、物流面では複数の業者と提携し、貿易が可能な国であれば建機を輸送できる物流を確保したそうだ。
現在は、日本国内にある中古建機を海外に輸出することが多いという。日本の中古建機は法定点検が徹底されていて品質が高く、海外での人気が高いと青木氏は話す。だが、今後は海外のユーザーもALLSTOCKERで建機を売却できるようにすること、そして特にベトナム、タイなど需要が多い東南アジア向けのサービスのローカライズを進めることで世界で通用するサービスを目指すと青木氏は話す。その他にもサービスの開発面では、建機を求めるユーザーが目当ての商品を探しやすいUI、UXの改善や集まったデータのディープラーニングで販売価格などの予測ができるようにする考えだと話す。また、現在主に扱っている商品は建設機械だが、今後は農業機械など他の産業機械も増やすことを考えていると話す。