中国の国家航天局は米国時間6月6日、黄海上の船に設置された射場からの長征11号ロケットの打ち上げに初めて成功した。中国が海上プラットフォームから宇宙へと向かうロケットを打ち上げたのは今回が初めてで、また商業目的のペイロードを5基、宇宙での研究目的のペイロードを2基搭載していた。
これにより、中国は海上から宇宙にロケットを打ち上げられる国家として、米国やロシアの仲間入りを果たした。このような方式は、ロケット打ち上げにおける不慮の事故の際に、被害を最小限に抑えられる利点がある。また中国は、海上プラットフォームからのロケット打ち上げを独自の技術で実現し、運用した唯一の国だ。以前に米国やロシアが実施した海上からの打ち上げは、ノルウェーやウクライナなど複数国と技術提携したもので、2014年には運用を停止している。
本日の打ち上げは、船舶が民間の貨物船であったこと、そしてロケットも中国の高級車ブランドのWEYがスポンサーにつき、かつ名付けにも関わったことから、同国の民間企業との共同事業でもあった。
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(翻訳:塚本直樹 Twitter)