中国が対ドローンのレーザー兵器を開発したようだ。半径2km以内を低空で飛行するドローンを撃ち落とす能力があるのだとのこと。
新華社が伝えるところによると、このシステムはChina Academy of Engineering Physics (CAEP)と共同で作り上げたものであるとのこと。小型ドローンであれば、ロックオンして5秒以内に撃墜できるのだそうだ。
対ドローン兵器としてレーザーを用いるのは、銃やヘリコプターで応戦するよりも、精確に排除するためなのだそうだ。30台以上のドローンを相手にテストしてみたところ、100%の作戦成功率を誇っているのだとのこと。
兵器はトラックに設置して移動式で利用することもできるのだそうだ。都市部で開催される重大イベントのセキュリティ対策に利用できるのだとしている。
撃墜できるドローンの最大サイズがどの程度なのかといった詳細な情報は公開されていない。ただ、高度500m以下でかつ50m/s以下の速度である必要があるようだ。より大きなドローンにも、そして対応可能距離なども広げたものを開発中であるとCAEPは言っている。
ドローンの価格は低下する一方であり、誰でも(どのような組織でも)利用できるようになりつつある。レーザー防御システムは、そのような時代背景の中で考案され構築されたものなのだそうだ。テロリストや、公衆に対する暴力行為を企図する組織も、さまざまな情報を入手して実際に攻撃をしかけることができる時代になっている。そのような相手に対し、適切な防御手段を持っている必要があると考えているわけだ。
なお、フランス電力会社(EDF)も、先月に未確認のドローンが7つの原子力発電施設の上を飛行していたとして調査を開始したのだとのこと。ドローンをコントロールしていたのが誰かについてはまだ明らかになっていない。しかしいずれにせよ、原子力発電施設のような重要施設に対するアプローチ手段が、広がってきていることは間違いない。
ちなみに米軍も対ドローン・レーザーを開発中だ。下のビデオではボーイングによるものを紹介している。ミサイル迎撃などを予定していた高出力レーザー兵器が、対ドローン兵器として用いられつつあるようだ。
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(翻訳:Maeda, H)