過去10年以内に研究論文や研究報告を書いたことのある人が、そのときにインターネット上の無料の文献情報ツールを使ったなら、それはほぼ間違いなく、Imagine Easyが提供しているツールだ。
このエドテク(edtech)企業は14年前に二人の高校生Neal TapariaとDarshan Somashekarが作り、今日までほとんどステルス状態だったが、今や年間ユーザ数が1億を突破し、未だにベンチャー資金は一銭ももらっていないにも関わらず、年商は1200万ドルを超えている。
今日同社は、新しいプロダクトImagine Easy Scholarのローンチを発表した。これは同社に従来からあった引用ツールを一歩進めて、学生や生徒たちに研究の正しい方法を教え、また教師たちとリアルタイムのコラボレーションができるようにしたものだ。
Tapariaはこう語る: “今では情報が洪水状態だから、情報の正しい選び方も難しくなっている。先生たちは完成して提出されたペーパーを見て評価するだけで、学生や生徒たちの思考過程の全体を見ようとしない”。
ScholarはEvernoteに似たエクステンションで、学生や生徒はいろんなWebサイトやPDFなどを総覧して、それらをまとめた情報をノートブックに記録する。論文本体はGoogle Docsで書いていき、そこに得られた情報や原典の引用を落としていく。教師はノートブックや原典にもアクセスできるので、自分の教え子の思考過程とワークフローをしっかり理解できる。
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こうやって情報と情報源が物理的にも、また頭の中でも、すっきり整理された状態を維持するが、それがこのツールの目的ではない。真の目的は、正しい研究の進め方を学生生徒に教えることだ。
Somashekarは言う、“うちの従来の引用ツールは便利だが、何をどう引用するか、までは管理できないし、教えることもできない。だから、安易にWikipediaやYouTubeに依存してしまう子が、とても多い”。引用源のトップがWikipedia、YouTubeもトップ5に入っている。
新製品の第二の部分であるImagine Easy Academyは、研究の正しいやり方と、論文や報告の正しい書き方を教える。たとえば文科系の学生は、地図やチャートを論拠や傍証として使うやり方を、Academyで学習する。
Academyはこれまでの半年間、200名の教師を対象に、その使い方のベータテストをやってきたが、学生生徒たちにこのツールを使わせると、学期の開始時に比べ終了時には、彼らの研究の技能が目に見えて向上しているそうだ。
この新しいツールは来月まず、Imagine Easyの既存のユーザ2000校に供用される。
“インターネットのおかげで、情報の消費の仕方が変わりつつある。問題は、学生生徒たちが氾濫する情報への正しい接し方を身につけていないことだ”、とTapariaは語る。“もちろんうちのユーザには、最終的に提出した作品で良い点をとってもらいたいけど、でも、点が何点であろうとも、重要なのは、卒業したときに研究の正しいやり方を知っていることだ”。