UnityとMozillaが今日(米国時間3/18)、 WebGLとMozillaのasm.jsを使ってUnityのゲームエンジンをWebに持ち込む、と発表した。
200万名あまりのユーザのいるUnityは、今もっとも人気の高いゲームエンジンの一つだ。
今日サンフランシスコで行われるGame Developer’s Conferenceで両者は、人気の3DシューティングゲームDead Trigger 2のWebポートをFirefox上でデモする。今のところ、asm.jsをサポートしているブラウザはFirefoxだけなのだ。今年の終り頃リリースされるUnity 5.0で、WebGLのサポートが、Unityのアーリーアクセスベータのアドオンとして可利用になる。
これまでは、Unityをブラウザ内で使うにはプラグインが必要だった。そのプラグインはきわめて有能でとても人気があるが、今後はますます、ブラウザ内でネイティブに動く(プラグイン不要の)アプリケーションが主流になる。asm.jsはJavaScriptのサブセットだし、WebGLは現代的なブラウザのすべてがサポートしているから、asm.js向けに最適化されているゲームでも、そのほかのブラウザで動かせる。やや遅くはなるが。
Mozillaの技術部長でWebGLの作者でもあるVlad Vukicevicが今週初めにぼくに語ったところによると、UnityとMozillaはUnityをWebに持ち込むために密接に協力してきた。これまでの2年間、MozillaとUnityのチームが週末や勤務時間外に頻繁に会って、UnityのWeb化に努めてきた。Mozillaでゲームプラットホームを担当しているMartin Bestによると、両者が一つの目標の実現に向けて協力してきた。
彼によると、これまで多くのデベロッパがUnityのWebGLポートを求めてきたし、いつごろ実現するのかと何度も何度も聞かれた。ただし今回の発表ぶんはあくまでも最初の第一歩であり、WebGLに関してもasm.jsに関しても、今後まだまだやるべきことは多い、と。
Unity TechnologiesのシニアデベロッパRalph Hauwertも同様のことを述べ、でも最初のバージョンが出たら、その後の開発はUnityとMozillaだけでなく、デベロッパのコミュニティが参加して進められるだろう、と言う。
どこかで聞いたような話だなぁ、と思われた読者もおられると思うが、実は先週Mozillaは、EpicのUnreal Engine 4がWebGLとasm.jsをサポートする、と発表したばかりだ。たしかに、JavaScriptをネイティブに近いまでに高速化するソリューションであるasm.jsに対しては業界全体としての支持もあり、またゲームデベロッパたちも、自分たちのゲームがプラグイン不要でWeb上で動くことには、並々ならぬ関心がある。
しかしなぜか、ハイエンドのゲームをブラウザに持ち込む方法としてNative Clientに賭けているGoogleからは、最近音沙汰がない。
Unity 5.0とそれが提供する機能の詳細は、本誌の別記事に書かれている。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))