この1週間、最も印象に残った記事はなんだったろうか。Microsoftから新しいデバイスが登場し、かなり魅力を感じたりもしている。しかし個人的1番はこれだった。
運転や操縦を巡る「世界」が変わる
すなわち「カリフォルニア州、9月から無人自動車に免許を交付」という話だ。
事故を起こしたら自動車から免許を取り上げるのだろうかなんていうツイートもあって、笑ってしまった。免許取得資格の条件が厳格で、それがまたいろいろと考えさせてくれる。もしもまだご覧になっていないようなら、ぜひとも記事を読んでみて欲しい。
運転や操縦ということにも少々関連して、しばらく前に取り上げたGoogleの「Project Tango」が動き出している。
今週に出てきた記事は「GoogleのTangoプロジェクトを無人機に乗せたら3D空間内の正しい航路を自力で見つけて飛行する」というもの。外部からの妨害をうけてもインテリジェントに対応することができる。非常に興味深いビデオが掲載されているが、説明がないとわかりにくいので、ぜひ本文の方で確認していただきたい。
流れを変えるか。Microsoft Surface Pro 3
面白いデバイスを出しても、スマートフォンやタブレットの場合は「Microsoft」ブランドがマイナスに作用することがあった。AppleやGoogleが大きな市場を獲得し、アプリケーション開発もこの両プラットフォームをターゲットとすることが多いからだ。
そのような中、「Laplet」(laptop + tablet)としてのSurface Pro 3は面白いかもしれない。
発表プレゼンテーション時の内容は「Microsoft、12インチ画面を搭載したSurface Pro 3を発表。価格は799ドルより」に掲載している。
簡単なハンズオンは「Surface Pro 3を触ってみた。マイクロソフトが提唱する理想の“Laplet”」に掲載している。
その他、ハードウェアの動き
他にもハードウェアの話題は出てきた。たとえばNHKの動画投稿番組でも特集されたGoProの話題もある。「GoPro、S-1上場申請書を提出―2013年の売上高は9億8570万ドル、前年比87.4%アップ」という記事だ。
NHKの番組でも言っていたが、GoProはそもそも自分たちがサーフィンする様子を撮影してみたいという望みから生まれてきたデバイスだ。カメラ販売台数は2011年の114.5万台が2013年には384.9万台に伸びているとのこと。
また、ときどき登場してくる「新たな楽器」の記事もあった。「ROLIのラジカルに新しいキーボード楽器SeaboardにシリーズAで$12.8Mが集まる」。デモビデオで演奏されているのはサティ。いかにもサティにぴったりくる感じが面白い。
これは面白い(けれどいらない人も?)
アプリケーションの分野で「痒いところに手が届く」感じを受けるのが「Notifyrは、iPhoneの通知をMacで見られるちょっと気の利いたアプリだ。
確かにPCなどで作業をしているときに、スマートフォンの通知を確認するのはなんとなく「無駄な作業」のようにも感じてしまう。ただ、そもそもスマートフォンしか触らないよという人も増えていて、いったい何が便利なんだと思われてしまうかもしれない。
もうひとつ面白い感じがするのが「“半分匿名”のソーシャルメディア、SecretがAndroid版をローンチ―世界中から利用可能に」という記事で紹介したアプリケーションだ。
メッセージング系のアプリケーションなのだが、「仲間」の発言であることはわかるものの、「誰の」発言であるかはわからないようになっているのだそうだ。確かに「半分匿名」という感じ。但し、特定の相手としかメッセージのやりとりをしないような人には、全く無意味なアプリケーションではある。
アプリケーションといえば、開発ツールの記事もあった。「ドラッグ&ドロップでHTML5アプリを作れるAppGyverのComposerは各種BaaSを統合」だ。
現在はベータ公開中につき完全無料で利用できるとのこと。今年のQ3ないしQ4での正式リリースを目指しているそうだが、無料サービスも続けていく予定であるようだ。
「無理」っぽいサービスに「微妙」なサービス
ところで電子書籍は利用しているだろうか。個人的には電子書籍が大好きで、また、数千冊の本を「自炊」したりもした。電子書籍を同居人と共有できたりすれば(うちでは夫婦それぞれにKindle Paperwhiteを所有している)、もっと電子書籍の利用頻度も増えるに違いない。
そんな電子書籍好きにとって羨ましいサービスを紹介した記事が「印刷版の読者にeブック版を無料ないし割引で提供するサービス、BitLitが登場」だ。
単なるコンセプト倒れでなく、すでに「O’Reilly、Other Press、ECW Press、Osprey Group、Greystone Books、Berrett-Koehleを始め出版社80社と契約を結んでいる」のだそうだ。こういうサービスを見るにつけ、「日本では無理かな」と考えてしまう自分が悲しい。
もうひとつ紹介するサービスは、やや「微妙」なもの。「亡くなった犬猫にそっくりの保護犬猫をマシンヴィジョンで見つけるPetMatch」だ。
失ったペットの写真(あるいはどこかでみかけた気に入りの猫でもいい)を登録すると、似た顔立ちのペットを紹介してくれる。なんとなく複雑な気持ちをもつ人も多いのではなかろうか。
但し紹介するペットは「保護施設」にいるものらしい。なるほど、確かにこれは社会的に有益なシステムだ。
ちなみにこのサービスを運営する企業は資本金2000万ドルの大企業だ。会社の沿革についてはぜひとも元記事をご参照頂きたい。
どうでも良い良さそうなおまけ
selfie(セルフィー、自分撮り写真)という用語が英語の辞書にも載るようになってきているのだそうだ。自分の写真を撮って活用するさまざまなサービスも生まれてきたりしている。
そんな中、まあ役に立つのかもしれないインフォグラフィックがリリースされている。Instagram上に流れるセルフィーを分析して得られた結果をまとめたものだ。「自分撮り写真に“いいね!”してもらうために必要ないくつかの配慮」の中に掲載している。なかなか意外な結果もあり、セルフィー好きの方はぜひご覧いただきたい。
(Maeda, H)