今週のUS記事まとめ ― どうなるGoogle+/サトシ・ナカモトは別人か?

生みの親を失ったGoogle+に将来はあるのか

Google+やGoogle I/Oなどを作ったVic Gundotra, 8年つとめたGoogleを去る

生みの親、ヴィック・グンドトラが去ってGoogle+はどうなるのか?

Vic Gundotraは元Microsoftのプラットフォーム・エバンジェリストで、Googleには8年間在籍してGoogle+の責任者として知られていた。Google+は、Facebookのライバルになるかとも言われメンバー数も増やしていたが、現時点でSNSとしての存在感はない。しかし、Google検索、Gmail、Google Drive等を横断するプラットフォームとして重要な位置を占めている。一方であらゆるサービスがGoogle+に統合されるかのような動きには反発もある。Gundotraの退社を機にどう変わっていくの注目される。

Apple、Amazon、Facebook、Microsoft、いずれも業績は順調

各社の四半期決算報告が続いているが、今週の注目はこの4社。

Appleの2014年Q2は、売上456億ドル、純利益102億ドル、EPS 11.62ドルで予測を上回る

Facebook、Q1決算も好調―売上25億ドル、広告売上の59%はモバイル、ユーザーは12.8億人、モバイルは10.1億人

Microsoftの四半期決算、好調―売上204億ドル、1株当たり利益0.68ドル、Surface売上は5億ドル

Amazon、Q1決算は売上23%アップの197億ドル、EPS 0.23ドルでウォール街予測を上回る

3ヵ月ごとに同じようなニュースが流れるわけだが、今回はこの4社と先週決算報告したGoogleを比較してみたい。まず、売上と利益と1株当たり利益(EPS)。

各社決算比較(ドル)
売上 利益 EPS
Microsoft 204億 56億 0.68
Amazon 197億 1.5億 0.23
Apple 456億 102億 11.62
Facebook 25億 9億 0.34
Google 154億 34憶 6.27

日頃の新製品ニュース等で会社の規模を感じることは多くないが、こうしてみるとAppleが売上、利益共に圧倒的であることがわかる。Microsoft、Amazon、Googleは、売上はほぼ同等だが、利益が全く異なる。Amazonは、ベゾスCEOが「利益を少なくする」ことに励んでいるかと思われるほで、目先の利益にこだわらない。通常は、利益の上下に一気一憂する投資家たちも、Amazonに関しては反応が少ない。Facebookは、この中では1桁少ない規模だが、着実に伸びている。中でも「モバイル売上」の成長には目を見張るものがある。上場以来、利用者が急速にモバイルへと移行し、あの小さな画面で広告収益を上げられるのか、という懸念をよそにモバイルへの転換に成功した。

ところで、1~3月期のことを、Q1(第1四半期)と呼ぶ会社が多い中、MicrosoftはQ3、AppleはQ2と呼んでいる。これは会計年度の区切りによるもので、例えばAppleの「会計2014年度」は、2013年9月29日から2014年9月28日であるため、今週の決算が第2四半期になっている。

また、決算報告記事には必ず「予想を上回った」などの記載がある。これは株式アナリスト、投資家らの予測を平均したもので、これを越えるかどうかが株価に影響する。それとは別に各社自身が「指針」として次四半期の業績予想を発表するのが普通だ。今期各社は概ねアナリスト予測を上回った。

今週のKickstarter:えっ、こんなものが?

はじめは、このKickstarterにて無事目標額を調達した冗談のような「便利待ち合わせツール」のLookFor。あらかじめ決めておいた色をスマートフォン画面で点滅させて待ち合わせの相手を見つける、というものでKickstarterの目標金額はわずか1000ドル。1ドルで「完動ベータ版」が受け取れる。4/29現在の金額は1431ドルだが、出資者はわずか156人。どうやら15ドル払ってアナログ版(カラープレート)を申し込んだ人たちが結構いるようだ。

次は、リモートで愛猫をモニタしながら遊んでやれるKittyo, わずか一日でKickstarterの目標額を突破。猫を遊ばせたり、おやつを与えたりしつつ、マイクとカメラを通じてリモート監視するシステム。目標3万ドルを1日で達成して、現在18万ドル以上を集めている。

Bitcoinの作者は人違いだった?

ドリアン・ナカモト、Bitcoinコミュニティーに謝意。本物のサトシではないと念を押す

3月、Newsweek誌に「Bitcoinの作者」として正体を暴かれた筈のサトシ・ナカモトが、どうやら別人らしいということになってきた。時の人「ドリアン・サトシ・ナカモト」がYouTubeを通じて釈明会見をした。もちろん「本人」が知らぬふりをしている可能性も否定できないが、「もし私が真の作者なら、本名を使うことはなかっただろう」どいう説明は説得力がある。Newsweek側の反論にも期待したい。

TwitterはFacebookに近づいていくのか?


Facebook的になったTwitterの新プロフィールが一般公開〔日本語版も〕
たしかに似ている。Facebookが「フォロー」機能を採用し、Twitterがマルチメディア的になりプロフィールもFacebook的になったら、両者は近づいてくるのか。答えはノー ― Twitterが「140文字」という原理を崩さない限り。そもそもプロフィールページはTwitterの「顔」ではない。また個人的には、TwitterとFacebookの決定的違いは文字数以上に「友達の書くことしか見ない(ですむ)」点にあると感じている。

スタートメニューはもう少し待ちください


Windows 8にスタートメニューが戻ってくるのは8月らしい

Vistaの時ほどではないものの、UIの変更に対する反発は思いのほか根強い。ここTechCrunchでも、何度この話題が出たことだろうか。Microsoftの対応も以前より柔軟になったようでもある。新CEOの効果だろうか。


投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。