企業のコンプライアンス対応を自動化するRegologyのプラットフォーム

どこの国にも独自の法律、規則、規制があり、それらは定期的に変更されるので、そのすべてに対応することは非常に困難だ。そのため、通常は大勢のスタッフが事に当たり、スプレッドシートを埋めていくような、非効率的な手順が必要とされる。アーリーステージのスタートアップ企業であるRegology(レゴロジー)は、この問題にAIアルゴリズムによる自動化を導入することで、このような状況を変えたいと考えている。

同社は米国時間8月19日、Acme Capital(アクメ・キャピタル)が主導するシリーズAラウンドで、800万ドル(約8億8000万円)の資金を調達したと発表。この投資ラウンドには、既存投資家のGagarin Capital(ガガーリン・キャピタル)とPine Wave Investments(パイン・ウェーブ・インベストメント)も参加した。

当社の共同設立者でCEOを務めるMukund Goenka(ムクンド・ゴエンカ)氏は、15年以上にわたり銀行業務に携わってきた経験の持ち主で、規制に対応することの難しさと、対応できなかった場合の財務上の影響を目の当たりにしてきた。そして、大規模な国際的企業に、各国の無数の規制に対応する方法を提供するために、Regologyを設立した。

ゴエンカ氏によると、同氏の会社は法律のデータベースを作成することから始まったという。「当社では、常に更新される非常に大規模な法律のデータベースを構築しており、これは5つの大陸と多くの国や地域をカバーしています。また、法案から法律、規制に至る法律制定の全プロセスや、多くの機関とその定期的な更新を毎日カバーしています。さらに、さまざまな業界や項目の分野もカバーしています」と、ゴエンカ氏は説明する。

しかし、この会社はそれだけで止まらない。顧客の企業がビジネスを行っているあらゆる場所で、コンプライアンスを自動化するフレームワークを提供し、顧客が長期的にコンプライアンスを維持できるように、常に法律やアップデートを確認しているのだ。同社のターゲットはフォーチュン500の大企業であり、ゴエンカ氏は具体的な企業名を挙げることはできなかったが、最大手のハイテク企業や銀行が含まれていると述べている。

2017年に創設された同社は、現在20名の正社員を抱えており、年内には少なくともその倍に増員することを計画している。すでに25カ国の規制環境に目を配っている同社の事業においては、多様性が不可欠であると、ゴエンカ氏はいう。それぞれの国がどのように機能しているかを理解することは、同社の事業にとって不可欠であり、そのためには多様な人材が必要となる。

ゴエンカ氏によると、同社は新型コロナウイルスが流行するずっと前からリモートで業務を行っているという。今でもパロアルトに小さなオフィスがあるが、オフィスを再開しても問題ないと判断された場合でも、ほとんどの業務でリモートを維持するつもりだという。

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画像クレジット:anyaberkut / Getty Images

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(文:Ron Miller、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

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TechCrunch Japan

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