先週のUS注目記事 ― 新iPhoneが中国発の流通を独占。Amazonの児童書向けKDP、他

本稿が読まれる頃にはもう発表されているであろう新型iPhoneだが、遅滞なく出荷するための準備にぬかりはないようだ。

Apple Dominating Shipping Capacity Out Of China With New iPhones

記事(米国時間9/5付)によると、新しいiPhoneはすでに工場から販売ルートへ向けて出荷が始まっており、中国を出て行く流通経路がiPhoneで埋め尽くされた結果、他の会社の出荷が滞っている状態だという。

Apple製品の輸送にはFedEx、UPSなどの大手運送会社が利用されており、ホリデーシーズンに向けたその数は「驚異的」だ。流通チャネルはApple製品に独占され、他の主要デバイスメーカーは、Appleに道を譲るために遅延を余儀なくされている。

Appleのために他社の出荷が遅れる話はこれが初めてではない。スティーブ・ジョブズがAppleに復帰した1997年、当時は殆どのメーカーがはるかに安い船便を利用していたが、あの透明に近いブルーのiMacをクリスマスまでに大量に用意したいと考えたジョブズは、5000万ドルを払って空輸便を買い占めた。後にCompaq等のライバルが便を手配しようした時は手遅れだった。

今は、日本で注文した製品が中国から直接送られてくるのは珍しいことではないが、Appleは2001年にiPodが大ヒットした際、あまりの数の多さに飛行機に積み切れず、直接中国から送った方が経済的だと気付いたという。

いわゆるホリデーシーズン(11月末の感謝祭からクリスマスにかけて)までにはまだ2ヶ月以上あるが、すでに流通は始まっているようだ。Appleの新製品が、発表から短期間で店頭に並ぶことを考えると、早い時期から世界に向けて出荷が手配されている可能性は高い。そう考えると、今年のiPhone 6のように早くから情報がリークするのもうなずけると同時に、かつて(ジョブズ時代?)のガードの固さに改めて驚かされる。

Amazon、児童書作家にKindle出版を推奨

Amazon Invites Children’s Book Authors To Kindle Direct Publishing, Rolls Out Kids’ Book Creator Software
[Amazonが児童書作家にKindleダイレクト・パブリッシング(KDP)を推奨。児童書作成ソフトを公開]

Amazonは、子供向け書籍のKindle出版を促進すべく、”KDP Kids” という新プログラムを開始した。作者がKindle本を作成、販売しやすくするために、Kindle Kids’ Book Creatorという新しいツールも公開する。

このツールを使うと、著者はテキストポップアップなどのKindle機能を生かして絵本等を作れる。出来あがった本をKDPにアップロードしてカテゴリーや対象年齢を指定するところまで、このアプリで行える。

この作成ツールは、新規著作だけでなく、既存図書の変換にも利用できる。

出版社のHachetteとの戦いが続く中、Amazonが子供向け図書の出版に力を入れ始めているのは興味深い。

Mark Newtonデザイン作品集


電撃的にAppleに移籍した伝説的デザイナー、Mark Newtonが手がけた作品から、12点を選んだスライドショウ。

2004年に発売されたauの携帯電話、「talby」も登場する。
上の写真は、Newtonの出世作と言われるLockheed Lounge。

ここをクリックしてご覧あれ。

AppleのAR関連特許


最近Appleが申請したナビゲーションに拡張現実(AR)を使う特許

iPhoneのカメラで見ている画面にバーチャルマップを重ね合わせる。特許では、GPS、WiFi等の情報を基にユーザの位置を特定し、3Dモデルをダウンロードすることなどが説明されているとのことだが、どこに独自性があるのか等は不明。

Appleは最近、サファイラガラスをさらに強化する手法の特許も申請しているが、iPhone 6にサファイヤガラスが使われているかどうかは見てのお楽しみ。

ネット中立性に関するパブリックコメント

米国連邦通信委員会(FCC)に寄せられた「ネット中立性に関するパブリックコメント」をSunlight Foundationが調査した結果、反対意見は1%以下だった。

積極的に意見を述べる人の大変が「賛成」や「反対」に偏るのはよくあることだが、1:99というのはかなり極端な数字だ。

コメントはクリックや選択式ではなく、文章で書かなくてはならないが、通常は90%以上が「定型フォーム」によるという。しかし、今回は定型フォームの割合が60%前後とずっと低い。

調査結果が全110万件を代表していると仮定すれば、40万件以上が個人によって書かれていることになる。

自走球体Spheroの兄弟分は円柱形

Sphero Finally Gets A Friend With Ollie, The Tubular Smartphone-Controlled Robot

スマートフォンからBluetooth経由で操縦する球体 Spheroを作ったOrbotxから、新製品 Ollieが登場した。

Ollieは球体ではなく「円柱形」で、その形状故、Spheroよりも細かく制御することが可能。

下のビデオでOllieが走り回るところが見られる。

Nob Takahashi / facebook


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TechCrunch Japan

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