Huawei P40 Pro+は、すでに中国では数日前から市場に出されている。そして、さまざまな法的問題をかかえながら(未訳記事)、6月25日に中国国外でも入手可能となる。とはいえ、Huawei(ファーウェイ)が直面しているもろもろの問題を考えれば、自国以外での発売が一部の市場に限らることはやむを得ない。とりあえずは、英国とヨーロッパでの発売となる。
当然ながら、米国では正規のチャンネルから入手することはできない。さらに、ファーウェイと米国政府の抗争のあおりを受けて、GmailやGoogleマップ、Play Storeなどのグーグルのサービスも利用できなくなっている。その代わり、他のファーウェイの主力製品と同様に、Androidから派生した同社独自バージョンのOSを搭載している。
こうした点では、確かにファーウェイは不利だが、それら以外のほとんどの部分では決して後手に回っているわけではない。多大な圧力を受けながら、同社はこの市場でも最先端に属するモバイルハードウェアを生産し続けている。特にカメラモジュールは、やはり素晴らしいものだ。スマホの世界では、もはやイメージングに関してもほかのほぼすべての分野と同様、他から一歩抜きん出るのはかなり難しくなっている。しかし大方の期待どおり、ファーウェイはP40 Pro+でそれを成し遂げている。
なんといっても10倍の光学ズームを実現している点。画質の問題はあるとしても、デジタルと合わせて最大100倍で、スマホのカメラの限界を大きく塗り替えるものだ。この光学10倍ズームのカメラは800万画素だが、カメラは合計で5基を装備する。ほかの4つは、標準レンズの5000万画素、超広角の4000万画素、光学3倍ズームの800万画素、そして深度センサーとして最近ますます重視されるようになってきたToFセンサーだ。
今月後半に発売される際の価格は、最大1658ドル(約17万7300円)に設定されている。こうしたモデルの登場は、ファーウェイが国際的な圧力の増大に直面しつつ、それでも前進を続けていることを示すものと言える。ただし、同社がグーグルのサービスに匹敵するものを、完全に自社で提供できるようになるまで、現在の環境では、購入した人にかなりの妥協を強いるものにならざるを得ないのも確かだろう。
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(翻訳:Fumihiko Shibata)