ホンダ(本田技研工業)が2020年春に発売予定のコンパクト電動自動車 Honda eは、サイドミラーを室内に設置した。米国時間5月28日に同社は、現在プロトタイプ版の「サイドカメラミラー」システムを生産モデルに標準搭載することを明らかにした。
このシステムは、6インチのスクリーン2台をダッシュボードの両端に配置して、道路状況のライブ画像を表示する。ホンダによると、この技術によって空気抵抗が通常のドアミラーに比べて90%減少し、車両全体では3.8%改善されるという。これは結果的にバッテリー効率と走行距離にも影響を与える。
視認性も改善される。カメラユニットの筐体はレンズが濡れにくい形状で、レンズには撥水コーティングも施され水滴の付着を防いでいる。
下のコンセプトビデオで仕組みを見ることができる。
ドライバーはノーマルとワイド2種類のビューを選べる。どちらも通常のドアミラーより視界が広く、死角はノーマルで10%、ワイドで50%減っている。
ギアをバックに入れると、サイドビュー画面にガイドラインが表示される。周囲の明るさに応じて画面の輝度も変化する。
ホンダは、生産モデルではポップアウト・ドアハンドルも採用することを正式に認めた。
同社はこの都市型EVであるHonda eを含む電気自動車全体の壮大な計画を持っている。Honda eの航続距離は200kmと言われており、「高速充電」機能によって30分で80%の充電が可能だ。
2年前の2017年、Honda Motor Co.の八郷隆弘社長兼CEOは、同社の都市型EVは単なる「遠い未来のビジョン」ではないと強調していた。
Hondaは、ヨーロッパで発売する新車種すべての電動化(ハイブリッド、プラグイン、全電動車)を目指している。2025年までにヨーロッパで販売する車の3分の2を電動化したいと同社は考えている。
Honda eの生産モデルは今年中に発表される予定。英国、ドイツ、フランスおよびノルウェーではネット予約を受け付けている。
[原文へ]
(翻訳:Nob Takahashi / facebook )