なんと!今日(米国時間2/14)はバレンタインデーだ。あらゆる年間行事の中でも、いちばん個人的な行事だ。あなたも、気にしている人の一人かな?
でもバレンタインのギフトの選択肢は、クリスマスほど多くない。ガソリンスタンドで売ってる(車内で子どもをおとなしくさせるための)テディベアはどうかな? 2回も踏みつぶした箱入りチョコレートは? 薔薇の花束なら、200ドルぐらいでまあまあのがあるよ。
お相手が、ギフトをあと数週間待ってくれるやさしい人なら、Instapaintingで決まりだ。今朝ローンチしたY Combinator出身のこの企業は、どんな写真からでも100ドル以下で手描きの油絵を作ってくれる。
そう、こんなサービスは前からある。数社が、何年も前から写真を絵画にする仕事をやっている。でもInstapaintingは、料金とスピードで彼らに勝てると信じている。
料金は、いちばん小さい12″x12″(30センチ四方)のキャンバスで53ドル(送料込み)だ。最大サイズの29.33″x22″(73×55センチ)なら130ドル。ざっと検索してみると、すでにOilPaintingExpress、OilPaintings.com、myDavinciなどの競合他社が存在するが、いいちばん安いOilPaintingExpressで12″x12″が119ドルからだ。だいたい、最低料金200~300ドルが、これまでの相場らしい。
Instapaintingは、そのWebサイトも(うまい言葉が見つからないが)ちょいと現代的だ。注文は数秒で終わる。写真をアップロードして、トリミングを指定し、キャンバスのサイズを指定する。それだけだ。サイト自身がFilePickerやStripeなど既存のツールを利用しているので、注文の過程はとてもなめらかで簡単だ。
ではどうやって、低価格化を実現したのか? こんなやり方だ:
- 写真をキャンバス上にプリントして、その上に絵を描いていく。写真を絵で塗りつぶすのだ。絵を描くときは、色調や陰影などを精密に再現しないといけないが、でも真っ白なキャンバスに描いていくことに比べると、この方がずっとはやい。プロのアーチストの中には、このやり方にしり込みする人もいると思うが、でもあなたが絵をプレゼントした友人は、絵の具を剥がして絵の下に何があるか、見つけようとは思わないだろう。
- ご想像どおり、絵画の制作は海外で行われる。Instapaintingのファウンダたちは、主に中国の絵描きたちと、一人一人プロフィールを調べた上で契約している。中国の絵描き人口は、とても多い。サービスを非公開で開始したのは一か月前だが、今では契約している画家が100人近くいる。
- 絵は、巻いて筒に入れた形で送ってくる。それを広げて額縁などに入れるのは、ユーザの仕事だ。今後は、簡単な組立式の額縁を一緒に送りたい、と同社は言っているが、それは数か月先の話だ。
安いから、お粗末な絵をもらってしまう恐れはないのか? Instapaintingでは、まず中国(など)から送られてきた絵を評価スタッフが審査して、合格したら注文者に送る。そして、その絵を気に入らなかった注文者は、描き直しをリクエストしたり、返品して返金してもらえる。
同社は、サイトを画家のためのマーケットプレースにすることを、試行している。画家がアップロードした絵や写真をビジターが気に入ったら、それと同じ絵を描いてもらえるのだ。もちろん有料であり、画家だけでなくInstapaintingの収入にもなる。絵画芸術の作品は、そのオリジナルの絵一枚かぎり、という長年の伝統的な概念が、ディスラプトされる。美しい絵は、見る人が美しいと感じたら、それで十分に美しいのだから。
このローンチしたばかりのスタートアップは、もうすこし経過してから、再度取り上げたいと思う。そのときは、もっと詳しいレビューを書けるだろう。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))