台湾の電気スクーターメーカーGogoroが軽量電動スクーターの新モデルを発売

台湾の電気スクーターメーカーGogoroは米国時間9月25日、軽量スクーターの新モデルを発表した。同社のモペット、Smartscooter(スマートスクーター)よりも小さく、一般の電動自転車よりは力強いものを求めている人向けの製品だ。このVivaという名のスクーターは、Gogoroの交換可能なバッテリー1つで85kmを走行できる。バッテリー自体は、Smartscooterと同じステーションで充電する。

Gogoroの共同創立者でCEOのホレス・ルーク(Horace Luke)氏は、Vivaは50cc〜100ccのガソリンエンジンのスクーターに取って代わる、環境に優しい乗り物として開発されたと、TechCruchに語っている。10月から入手可能となり、台湾では、いくつかの国際市場に先立って、来年に発売となる。

素材は、リサイクル可能で、傷の付きにくい硬質のポリプロピレン製。5色を組み合わせたデザインとなっている。Vivaの重量は80kgで、容積21リットルの荷室を内蔵する。販売価格は1800ドル(約19万4000円)で、荷物用のカゴやラックなど、約100種類のオプションも用意されている。

他の多くのアジアの都市と同様、モペットは台湾でも人気がある。2人乗りで乗客を運んだり、配達用などとして、重要な乗り物となっている。ルーク氏によれば、現在Gogoroのスクーターは、台湾の電動バイク市場の95%を占め、ガソリン車を含めても、すべての新車の17%のシェアを獲得しているという。

Vivaは、大型のモペットを所有する場合のようなコストを気にしたくないという顧客を意識して開発された。メンテナンスのために修理工場に通ったり、駐車場を確保する必要はない。

「Vivaは、1日の走行距離が5km以内の人に向けて開発したものです。傷も付きにくく、安く購入でき、メンテナンスのために店に立ち寄る必要もなく、駐車場代もかかりません」と、ルーク氏は言う。「すでに17%の市場シェアを獲得していますが、それを25%に、さらに35%にするにはどうすればいいか、というのが現在の課題です」。

Gogoroの他のモペットと同様、Vivaも同社のiQシステムに接続されている。ユーザーは、スマホアプリを使って、スクーターのロックを解除したり、走行距離やメンテナンスの状態をモニターできる。台湾政府の電動車に対する助成金のおかげで、実質的な価格はニュー台湾ドルで2万5980ドル(約9万円)となる。これは、ハイエンドの電動自転車の価格とも競合できるレベルだ。Gogoroは、台湾で販売されるVivaに対して、2年間の無料メンテナンスも提供する。

Gogoroは、すでに世界市場で、20万台以上のSmartscooterを販売している。たとえばEU諸国では、スクーターシェアサービスを展開するCoupのパートナーとなっている。韓国では、最近配達用の電動スクーターを発売した。また日本でも存在が知られるようになってきた。さらにGogoroは、ライドシェアの企業向けに、ホワイトラベル方式でモビリティのプラットフォームも運営している。

原文へ

(翻訳:Fumihiko Shibata)

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。