サンフランシスコの求職サイトHiredが、合衆国各地の技術者の給与を列挙し、さらに、都市別の生活費指数を使って、それらがサンフランシスコのベイエリアではいくらに相当するか、を計算した。
サンフランシスコは生活費指数が高くて今でも増加を続けているが、ここでのソフトウェア技術者の平均年俸は13万2000ドルだ。他都市に比べるとサンフランシスコは待遇が良いなぁ、と思われるかもしれないが、たとえばテキサス州オースチンの平均年俸11万ドルを、サンフランシスコの生活費指数で再計算すると、19万5000ドルに相当する。言い換えるとオースチンで11万ドルで得られていた生活水準をサンフランシスコで確保するためには、19万5000ドルの年俸を必要とする。つまりオースチンの11万ドルはサンフランシスコの19.5万ドルに匹敵する。〔逆に言うと、サンフランシスコの13.2万ドルは、オースチンでの7.4万ドルにしか相当しない。〕
この、オースチンの19万5000ドルのような額を仮に‘実質年俸’と呼ぶなら、各都市の実質年俸はいずれもサンフランシスコの13万2000ドルよりも高い。唯一の例外は、ニューヨーク市だ。言い換えるとニューヨークは、サンフランシスコよりもさらに生活費が高い。
合衆国の主な都市のソフトウェア技術者の平均年俸と、その上記‘実質年俸’の額を、比べてみよう(そのほかの都市については、調査報告書の原本を見ていただきたい):
シアトル: $125,000。
SFでは$164,000必要。
ロサンゼルス: $122,000。
SFでは$152,000必要。
シカゴ: $108,000。
SFでは$155,000必要。
アトランタ: $110,000。
SFでは$163,000必要。
ワシントンD.C.: $115,000。
SFでは$136,000必要。
ニューヨーク: $125,000。
SFでは$123,000必要。
Hiredのレポートは、各都市の地元のソフトウェア技術者よりも、他の都市から移住してきた技術者の方が高給だ、と指摘している。これが当てはまらないのは、サンフランシスコのみだ。
たとえばWashington, D.C.では地元技術者の平均年俸が11万ドル、シリコンバレーなどからリクルートされた技術者は12万2000ドルだ。逆にサンフランシスコでは、地元生え抜きの技術者が13万4000ドルに対して、よそから来た人は12万4000ドルだ。
調査は全米11の都市の、昨年の約80000件の面接データをもとに、Hiredのデータサイエンスチームが行った。それらのHired経由の求人求職面接では、給与額も提示される。
レポートの原本はここにある。