ビジネスSNS「Wantedly」を手がけるウォンテッドリーは4月10日、名刺管理アプリ「Wantedly People」のPC版提供を開始した。スマートフォンで取り込んだ名刺データをPCのブラウザ上で編集できるほか、CSVファイルとしてダウンロードが可能になった。
2016年11月にリリースされたWantedly Peopleは、人工知能搭載のOCRを利用した名刺管理アプリ。複数枚の名刺の情報を同時に読み取り、OCRでその場でデータ化ができる。人工知能と機械学習を利用して画像の認識精度を高めたことによる、読み取りの早さと正確さが特徴で、リリースから約4カ月で登録名刺枚数が1000万枚を超えたという。2月には海外版をリリースしていて、50言語以上に対応している。
ウォンテッドリーでは定期的に実施するユーザーアンケートの結果に基づき、スマホで読み込んだ名刺情報をPC上でも活用できれば、ビジネスでの利用がより広がる、として、今回のPC版提供に踏み切った。
Wantedly Peopleのスマホアプリで取り込んだ名刺情報は、即時に反映され、PC版で編集できる。また、PCからメールを送信したい場合、メールアドレスを手打ちする必要はなく、ワンクリックでメールソフトを開き、アドレスの入力が完了する。さらにCSVファイルでのデータエクスポートに対応したことで、名刺から住所入りのリストを簡単に作成できるようになった。年賀状など、郵送リスト作成に力を発揮しそうだ。
ウォンテッドリーでは、PC版の提供について「今後も、名刺からビジネスパーソンがより繋がりやすくなることで、ユーザーにとって名刺管理以上の価値を提供し、サービスの成長に努める」とリリースでコメントしている。
名刺管理アプリでは、先行するSansanの「Eight」がユーザー100万人を数えるが、Eightで名刺データのダウンロードを行うには、iPhoneアプリで月額480円または年額4800円、Androidアプリで月額400円または年額4000円のEightプレミアムへの登録が必要となる。Wantedly Peopleの利用はCSVダウンロードも含めて無料だ。
Wantedly PeopleのPC版はこちらから利用できる。PC版単体での名刺情報管理には対応していないので、一度スマホアプリを使って名刺データを取り込む必要がある。ウォンテッドリーによれば「名刺管理はスマホで行う、というユーザーが多いため、PC単体で利用できるようにする予定は現在はない」ということだ。