【編集部注:Bérénice Magistrettは、スイスのフリーランス・ライターでサンフランシスコを拠点に、サウジアラビア、スイス、および新興国のスタートアップに焦点を当てている。】
リオ・オリンピックの閉会が迫り、選手たちがブラジルの都市を離れる準備を進める中、国際オリンピック委員会(IOC)は未来のオリンピックの基盤作りに向けて活動している。
開催期間を通じて、IOCの オリンピック競技大会知識管理プログラム(OGKM)は未来のホスト都市のためにオリンピックゲームのデータ収集、報告書作成を続けてきた。
同プログラムは2000年シドニー・オリンピックの準備に役立てるために設立され、このたび数ヵ月前に設立されたスイスのスタートアップ、Teleportとの協同で、没入・対話型ビデオプラットフォームを数多くの管理プロジェクトに導入した。
Teleportチームは、Meteorを使用してRandom Access Video Encoding(RAVE)アルゴリズムをJavaScriptに組み込んだ。
「私たちは、自分たちのコンテンツに文脈情報を与えることでもっとわかりやすくする方法を常に探っています。Teleportのプラットフォームは、コンテンツに言語の壁を超えたビジュアル情報を付加する理想的な方法です」と同プログラムの責任者、Christpher Payneは言った。
将来の開催都市である東京、平昌、北京等と知識を共有する上で、これが役に立つことは間違いない。
スイスのスタートアップとローザンヌ拠点のIOCとの出会いは幸運だった ― もちろんスイス同志のつながりが役立った。「私たちは正しい場所に、正しい時にいた」と、Teleportの共同ファウンダー・事業開発責任者、Cem Severは言った。
両社の協業は、2月にノルウェーのリレハメルで行われたユース・オリンピックの実証デモとしてスタートした。
結果に満足したIOCは、Teleportをリオ大会でも使うことを決めた。しかし委員会はこの段階ではプラットフォームを一般公開せず、内部で教育的ツールとしてのみ利用することにした。
「私たちは将来の組織委員会と共に、これをB2Bプロジェクトとして使っています。Teleportが私たちの管理プロジェクトに新たな技術を付加することで、大会運営に必要な多くの課題を説明してくれることを願っています」とPayneは言った。
リオ大会用アプリケーションのために、IOCは会場のタイプ毎に特化したTeleport環境を3種類作成した。関係者は自らが開催する大会を計画するためにこれを参照できる。
「大会運営に必要な具体的要件に関する膨大なコンテンツを初めてつなぎ合わせることができました。これであらゆる会場の要件が理解できるようになります」とPayneは言った。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)