多相睡眠により一日の寝てる時間を減らすNeuroOnマスク-あなたもレオナルド・ダ・ヴィンチになれる

よく眠れなくて困っている人は、ベッドの上に数羽の鶏をおいて、そいつらを蹴り落とすとよろしい(実際にあった話)。あるいは、今ならNeuroOnなどはいかがだろうか。これは神経センサを内蔵した安眠マスクで(左図)、使用者が深いREM睡眠に入ったことを感知し、十分に休息して活力が回復したら徐々に起こす。昼間の仮眠など、自分の睡眠パターンについて実験することも可能で、それによっては、午前2時から夜明けまでの時間を最高に効率の良い仕事時間にすることも、できるようになる。

というかNeuroOnは元々、一日の睡眠を複数回に分けるためのツールとして設計された。レオナルド・ダ・ヴィンチは4時間ごとに20分寝たと言われているが、そういう多相的な(polyphasic)睡眠ができるようになると、ベッドに寝ている時間を減らせる、と言われている。このデバイスはファウンダKamil Adamczykの研究から生まれ、このたびついに、起業にこぎつけた。

彼曰く、“多相睡眠に切り替える期間はつらかったが、結果は本当にすばらしい”。彼の一日の勉強や仕事の時間が、増えたのだ。苦労して得たその多相睡眠スキルをもとに、彼はNeuroOnマスクのプロトタイプを作った。そのシステムは、脳波や眼電図、筋電図、目の動きなど、いろんなものを測る。Bluetooth LEでスマートフォンに接続し、振動や光で使用者を起こす。安眠マスクと同じく、フィット感は良く、外部の光を完全に遮断する。

ぼくは何種類かのプロトタイプを試してみたが、製品そのものよりもまず、Adamczykの強い情熱と熾烈な使命感にうたれた。ぼくは、こういうものを着けると眠れなくなるタイプだが、彼は、同じ部屋にいる人全員が着けるようにすると、そのうち慣れるし、最終結果は、車で言えばTeslaに乗り換えたみたいに快適な毎日になる、と約束した。ぼくがワルシャワで会ったチームは、その後サンフランシスコとベルリンのDisruptに出場した。そのために全員、一日に数時間しか寝ずに頑張ったのだろう。

このマスクが欲しい人は、Kickstarterで225ドルを出資するとよい。発売は、来年の5月だ。多相睡眠を自分のものにしたい人は、世の中にそんなに多くないと思うけど、安眠ツールとしては優れている。なんといっても、気持ちよく起きられるのがいいよね。

“毎日の仕事がきつくて、睡眠が不規則な人は、ぜひ買うべきだ”、とAdamczykは言う。それは、ぼくたち全員のことじゃないの。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。