スタンフォード大学の非営利のアクセラレータ事業StartXが、カリフォルニア大学の分子生物学専門の研究所QB3と組んでバイオテクノロジのためのラボをオープンする。その共同ラボはパロアルトにあるStartXのオフィスの敷地内の約2000平方フィートを占める。分子生物学方面のスタートアップやハードウェアスタートアップを志す人たちが、このラボの機器を利用できる。
StartXによると、このラボを利用するスタートアップは、オフィススペースと法務サービス、Webサービス、および経済的援助を合わせて10万ドル相当のリソースを得ることになる。このバイオテクラボを利用しているスタートアップたちに話を聞くと、ベイエリア地区では月額の利用料金が数千ドルというラボばかりだし、スペースもここより狭く、将来の株式の分有も迫られるので、ここのラボの実質価値は10万ドルよりももっと多い、という。
バイオテクのスタートアップは、シリコンバレーの多くの企業のように、ラップトップが一台あれば起業できるというものではない。研究者の安全を確保し正確な結果を得るためには、高価な機器を使って実験等を行わなければならない。
機器類が提供されて、経験豊富なバイオテクのファウンダ(このラボを作ったAndrew Leeのような)がそばにいれば、起業費用も安上がりになり、間違いを早期に見つけやすく、より健全な企業を作れる。
StartX出身の企業の中でも、とくに医療関連はほかの業種よりも資金調達能力が高い。2009年以降StartXを‘卒業’した160社中、その全資金調達額3億4900万ドルの38%1億3300万ドルが、45社(28%)の医療関連スタートアップへ行っている。機器装置類と指導者を無料で提供して未来の企業を育てるStartX(中でもその医療部門StartX Med)は、卒業生たちがより安くより早くビジネスを始められるという点で、たいへん優れた卒業生育成事業だ。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))