早くも立場が逆に。サンフランシスコとニューヨーク市とアナハイムを訴えたAirbnbが今度は、訴えられる側になった。およそ5万件の不動産物件を抱えるアメリカ最大のアパート管理代行会社Apartment Investment & Management Company(Aimco)がAirbnbを、同社(Amico)が管理or保有する賃貸物件に関する違法行為を意図的に奨励した、として訴訟した。Wall Street Journalが、そう報じている。
カリフォルニアとフロリダの2州で訴状を提出したAimcoは、金銭的被害を訴え、また、裁判所命令でAirbnbが、賃借者がその賃借物件を違法に取り扱うこと〔Airbnb利用者への又貸し〕を、奨励できなくなることを求めている。訴えの主旨は、Amicoが管理代行している建物にAribnbが、“コミュニティの平和な環境の維持に価値を認めない身元不詳の個人”を連れ込んでいる、というものだ。
“弊社の賃貸物件に対する意図的な不法行為を積極的に奨励しそれから利益を得ているAirbnbのやり方は、許しがたい。また同社はそうするにあたって、同じ建物内の常住者とその家族を完全に無視し、彼らに対する無礼な態度を貫き、彼らにとって安全でない状況を作り出している”、とAimcoのCEO Terry Considineは声明文で述べている。“Amicoにその損害が賠償されることと、今後のAirbnbに弊社物件に対する違法行為への関与を禁じ、法を順守する住民たち*が良質な生活体験を享受できるようになることを、法廷に求める”。〔*: アパート全体がAirbnb化していない場合のこと。〕
Amicoによると、この訴訟に至るまでにAimcoは、昨年8月と10月と12月にAirbnbに対し、Airbnb上の物件の一部はAmicoの賃貸契約に違反している、という主旨の文書を送付している。
AirbnbのスポークスパーソンがWSJに語っている反論は: “それは強力な利益代表者によるミドルクラスに対する攻撃であり、裁判の本案(実体事項)にはなり得ない主張だ”、である。
Airbnbは家主たちをなだめるために、売上の一部を提供しているが、それに対する評価や成果は今のところ不明だ。今回の裁判の結果次第では、家主たちがAirbnbに対して、さらに強気な法的アクションを起こすかもしれない。