Micah Tollが、普通の自転車を電動自転車にするBarak Electric Bike Conversion Kitを作った。
Tollは、電気自転車業界で7年を過ごしたエキスパートでもあり、『The Ultimate Do-It-Yourself eBike Guide』(電動自転車自作ガイド)の著者でもある。電動自転車についてはなんでも知っている存在であるわけだ。そんな彼が世に送り出したいと願ったのは、価格面および品質面でバランスのとれた、ミッドレンジの電動自転車だ。
ちなみにアメリカにおいては、電動自転車はさほど普及していない。しかしNew York Timesの記事によれば、ヨーロッパでは広まりつつあるそうだ。アメリカの、たとえばニューヨークなどでは、電動自転車はオートバイ扱いとなり、それも普及を阻害する一因となっているのだろう。
もちろん法規制の問題だけではない。価格が高いのも大きな普及阻害要因となっている。そんな中、Do it yourselfを誘っていたTollがKickstarterにて、安価な電動自転車プロジェクトを立ち上げたのだ。
全く新しい自転車を購入するのではなく、既に持っている自転車の「電動化」を行うためのキットだ。確かにこの方が安く済ませられる可能性がある。
この狙い事態は新しいものではなく、既に多くのコンバージョンキットが市場に出回っている。たとえばHill Topperは399ドルないし1,195ドルのキットを販売している。価格差は走行可能距離によるもので、高額なものは40マイルを走ることができる一方、399ドルの方は8マイルまでとなっている。最高速度が20MPHで862ドルのE-BikeKitは、最高速度20MPHで12マイルないし22マイルを走行できるとしている。
Kickstarterキャンペーンは残すところ4日となっているが、当初の目標であった1万2000ドルの倍以上となる2万6000ドルを集めている。350ワットモデルと500ワットモデルがあり、走行距離は20ないし30マイルで、最高速度は18MPHないし20MPHとなっている。
モデル間の違いはパワーと加速度にある。当然ながら500ワット版の方がパワーがあり、坂道にも普通に対応できる。
キットに含まれているのは4つのパーツだ。それを手持ちの自転車に装着することで、自転車を電動化する。パーツはハブモーター・ホイール、バッテリー、コントローラー、およびスロットルパーツだ。電動化にかかる時間は15分程度だ。ホイールサイズと、利用するパワーモデルにより、価格は585ドルないし655ドルとなっている。
電源を使わないようにすれば、自転車は電動化パーツによる摩擦などもない「普通」の自転車となる。
Toll曰く、製造規模の拡大のために、アジアの製造業者にもコンタクトしているところなのだとのこと。但し、ホイールについては自ら製造を続けるつもりだとのこと。
Kickstarterにてプロジェクト展開を行ったのは、需要をはかる意味もあったようだ。キャンペーンは「好感触」といえる感じで、Tollはミッドレンジの電動自転車コンバージョンキットのライセンス販売を始めることになりそうだ。
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(翻訳:Maeda, H)