フランスのスタートアップTasterはシリーズBのラウンドで3700万ドル(約40億円)を調達した。資金はOctopus Venture、Battery Ventures、LocalGlobe、HeartCore、楽天、GFC、Founders Futureからのものだ。同社はフードデリバリープラットフォーム上にしか存在しないレストランを、数十店舗運営している。テーブルがないので、予約はできない。
Tasterはこれまで「Bian Dang(台湾料理)」「A Burgers(植物性バーガー)」「Mission Saigon(ベトナム料理)」「Out Fry(韓国料理)」「Stacksando(日本のストリートフード)」という5つのストリートフードにインスパイアされたコンセプトに注力してきた。その後、同社は40の異なる都市で数十のキッチンをオープンし、DeliverooやUber Eatsなどのフードデリバリープラットフォームにキッチンを掲載している。
Tasterは21世紀の新しいレストランチェーンを構築したいと考えている。同社は実店舗を持つレストランをオープンする代わりにフードデリバリーに焦点を当てているが、これは今ブームとなっている分野だ。パリではTasterのレストランは、McDonald’s(マクドナルド)とBurger King(バーガーキング)に次ぐDeliverooの中で第3のレストラングループとなっており、1日あたり5000食以上を提供している。
自前のキッチンを運営してきたTasterは、DeliverooやUber Eatsで注文が少ない既存のレストランと提携したいとも考えている。Tasterは独自のブランドとメニュー、そして技術的なツールを持っている。
TasterはAndroidとiOS向けに独自の配達アプリを開発したが、サードパーティーのプラットフォームでもTasterのレストランを見つけることができる。同スタートアップは車輪を再発明して、食品注文プラットフォームを置き換えることは望んでいない。しかし、エンドユーザーに直接サービスを提供するのは理に適っている。
Tasterのブランドがより身近なものになれば、初日から需要が生まれるはずだ。レストランでは最初の1週間で4000ユーロから6000ユーロ(約53万〜79万円)の収益が期待できる。Tasterはこのパートナーシップモデルにより、2025年までに1000都市で事業を展開したいと考えている。
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画像クレジット:Roam Robotics
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(文:Romain Dillet、翻訳:塚本直樹 / Twitter)