減圧チューブ内を高速でポッドを走行させる輸送システム、Hyperloopの実現に取り組んでいる主要な企業は、HTT(Hyperloop Transportation Technologies)とH1(Hyperloop One)の2社だが、その前者、HTTが州間高速輸送システムの構築に向けて公的セクターから初の契約を得た。
この契約はHTTとオハイオ州北部の経済活動を調整するNOACA(North Ohio Areawide Coordinating Agency)、イリノイ州交通局(IDOT)との間で結ばれたもので、システムの実現性を探るフィージビリティ・スタディーの実施を内容とする。この調査の主たる目的はオハイオ州クリーブランドとイリノイ州シカゴを結ぶ複数の路線についてそれぞれHyperloop建設の可能性を探るというものだ。
HTTではオハイオ州州議会は今年1月にHyperloopの建設促進を決議しているという。またHyperloopによる高速交通ネットワーク建設に連邦政府の補助を求める書簡をいくつかの州から選出された議員が共同でトランプ政権に送った。
HTTのCEO Dirk AhlbornがTechCrunchに送った声明で「れらの動きは民間と公的セクターが共同する最初の例であり、Hyperloopによる旅行をアメリカにもたらすために大きな役割を果たすだろう」と述べている。
HTTはインド、ヨーロッパを含む世界各地で国や自治体とパートナー契約を結んでいる。そのほとんどは計画段階だが、今回の契約は実際の建設に向けて一歩を進めた例だろう。これが他の計画にも追い風になることが期待される。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)