心電図機能やストレスモニターを搭載した新型フィットネストラッカー「Fitbit Charge 5」発表

スマートウォッチの人気が高まった影響を少なからず受け、フィットネスバンドの市場シェアは間違いなく縮小している。しかし、それでも2021年第1四半期には全体で1310万個も売れた。これは軽視できない数字だ。人々は依然として、低価格と非侵襲性を理由に、腕時計以外のフィットネストラッカーを購入しているのだ。

米国時間8月25日朝、Google Keyword(グーグル・キーワード)ブログを通じて発表された「Fitbit Charge 5」は、カテゴリー間の境界線をさらに曖昧にしそうだ。このプレミアム・フィットネスバンドの最新バージョンには、カラータッチスクリーン、ECG(心電図)およびEDA(ストレス)センサーが追加されている。

こうしたスマートウォッチ並みの機能を搭載していることから、当然ながら価格も上がり、先代モデルより30ドル(約3300円)高い180ドル(約1万9800円)となった(日本における公式オンラインショップの価格は税込2万4990円)。これは2019年に発売されたスマートウォッチ「Fitbit Versa 2」と同価格帯であり「Versa 3」よりも50ドル(Versa 3は税込2万9900円なので5000円)安い程度。前述のように、境界線が曖昧になっているのだ。Fitbitは、100ドル(日本では税込9490円)で買える「Ace 3」をはじめ、多くの安価なトラッカーも提供しているが、超低価格帯の市場では競争できないことを、同社はよく理解している。

ECGモニターの追加は、これまで高価なスマートウォッチの領域であった機能を、フィットネスバンドにもたらした。心電図記録機能は、ユーザーと医師の両方から好評を得ており、医師は心筋梗塞などの状態を日々モニターするためにこの機能を推奨している(ただし、現時点で日本は利用可能予定地域に入っていない)。さらにFitbit Charge 5には、心拍数モニターや24時間使用可能なバッテリーも搭載されている(ただし、フルカラーAMOLEDタッチスクリーンの常時点灯オプションを選択すると、間違いなくその時間は短くなる)。

Fitbit Charge 5(画像クレジット:Fitbit)

Fitbitが2020年秋に「Fitbit Sense(フィットビット・センス)」で初めて採用したEDA(皮膚電気活動)モニタリングは、指の汗腺から装着者のストレスレベルを検出するように設計されているものだ。これはFitbitアプリで利用できる「ストレス管理スコア」と連携し「毎朝、精神的にチャレンジする準備ができているのか、それとも休養が必要なのかを知ることができます」と説明されている。過去1年間の自分のストレス数値を見ることができると思うと、ストレス数値がさらに上昇しそうだが。

これらの情報はすべて、睡眠や標準的なフィットネスも含むワンストップショップのように設定されたHealth Metric(健康指標)ダッシュボードに表示される。また、Fitbit Chargeは「Ten Percent Happier」や「Calm」といったサードパーティ製の瞑想アプリとの統合も可能だ。後者に関しては、この大人気瞑想アプリのコンテンツをFitbit Premiumメンバーに提供するという新たなパートナーシップも発表された。

また、Premiumメンバーは「Daily Readiness Score(今日のエナジースコア)」という新機能も利用できるようになる。Fitbitは次のように説明している。

近日中にPremiumメンバーに向けてサービス開始が予定されている「今日のエナジースコア」は、最近の活動、睡眠、心拍変動など、Fitbitデバイスを介して身体から得られる情報を使用して、身体的に追い込む準備ができているかどうか、つまりワークアウトに適した状態にあるか、それとも回復を優先すべきかを評価するのに役立ちます。Fitbitデバイスを毎日(寝ている間も含めて)装着することによって、毎朝、パーソナライズされたスコアと、そのスコアに影響を与えた要因に関する詳細を受け取ることができます。推奨される活動レベルの提案や、自分の身体に最適な判断を下すために役立つPremium専用コンテンツも提供され、ワークアウトをより効率的に行うことができます。

さらに、Fitbitの新しいブランドアンバサダーの写真も公開されている。見覚えがある人物だ。

画像クレジット:Fitbit

Charge 5は、Fitbitが正式にGoogle(グーグル)の傘下に入ってから初めてのメジャーリリースだが、まだ大きな変化は見られない(ただしFitbit CEOのJames Park[ジェームズ・パーク]氏の肩書は、正式に「VP, GM & Co-founder」となっている)。次世代のスマートウォッチが発表される際には、より大きな変化があることを期待したい。

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画像クレジット:Fitbit

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(文:Brian Heater、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

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TechCrunch Japan

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