「Amazon Echo」や「Google Home」といったアシスタントロボット。海外では一般家庭での利用も進み盛り上がりを見せているが、日本は日常生活に浸透するまでには至っていない。現在、ロボットの活用が進んでいるのは医療、介護現場や商業施設などがメインになっている。
そんな中で、“1人が1台利用するロボット”をコンセプトにしたアシスタントロボットが登場した。それが「PLEN Cube」だ。同プロダクトの開発を手がけるPLENGoer Roboticsは4月27日、サイバーエージェントが運営するクラウドファンディングサイト「Makuake」でプロジェクトを開始した。
PLEN Cubeは2月21日から米クラウドファンディングサイト「KickStarter」でプロジェクトを開始し、3日間で目標金額を達成しているが、こちらは“英語版”。今回Makuakeでプロジェクトを開始したものは“日本語版”になる。
日本語版の価格は5万7000円(Makuakeでは早期割引で3万9900円から販売)。製品の発送は2018年6月を目指すという。
手のひらサイズのハコ型ロボット「PLEN Cube」
PLEN Cubeは、一辺が約7.5cmの直方体で、手のひらに乗るサイズのハコ型ロボット。カメラ、ディスプレイ、スピーカー、マイクといった基本的な機能に加え、フェイストラッキング、音声認識、ジェスチャー認識の機能も搭載されている。
一体、どんなことができるのか。主な特徴は下記の3つだ。
1.フェイストラッキング機能付きのカメラ
2.あらゆる IoT 家電を操作するスマート・リモートコントローラー
3.Webサービスと連結するインターネット・コミュニケーター
1.フェイストラッキング機能付きのカメラ
左右に360度回転するヘッドによってパノラマ撮影が行えるほか、搭載されているフェイストラッキング機能のよってカメラが被写体を認識し、自動で追跡して写真や動画を撮影してくれる。また、撮影された写真や動画は保存、インターネット配信も可能となっている。
2.あらゆる IoT 家電を操作するスマート・リモートコントローラー
Wi-Fi、Bluetooth、赤外線によってテレビや照明、エアコンなどのIoT家電を遠隔操作できる。複雑な入力操作は必要なく、声とジェスチャーで指示するだけでいい。
3.Webサービスと連結するインターネット・コミュニケーター
また、IFTTTやヤフーのmyThingsを介してさまざまな Web サービスを連結させることで、ディスプレイに天気情報を表示させたり、音楽を流したりすることができる。
二足歩行ロボット「PLEN」のノウハウを活かしながら開発
PLENGoer Roboticsの設立は2016年3月。日本で10年間小型ロボットを開発してきたプレンプロジェクトと、中国でトップクラスの生産技術をもつGoerTekが共同で立ち上げた合弁会社だ。これまでに二足歩行ロボット「PLEN」を開発した実績があり、今回のPLEN CubeにはPLENの開発で培ったノウハウが活かされているという。
「メカ設計と小さい筐体にコンポーネントを収めること、また愛くるしい動きをする。このノウハウを活用してPLE Cubeの開発を進めていきました。我々は『持ち歩きたいロボット』を目指しているので、デザインも溶け込みやすいシンプルなものにしてあります」(PLENGoer Robotics 代表取締役社長 赤澤夏郎氏)
今後、PLENGoer Roboticsは2018年6月の発送に向けて、PLEN Cubeの音声認識精度の向上など、さらなる改善を進めていく予定だという。