教育のマーケットプレースとして成功したUdemyが国際展開を目指してNaspersから$60Mを調達

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Naspers Ltd.のベンチャー部門が教育のオンラインマーケットプレースUdemyに6000万ドルを投資した。

Naspersはヨハネスブルグに上場しているテク/メディア企業で、主に途上国市場でオンラインの強力なクラシファイド(classified, 三行広告)ビジネスを展開している。とくに、インドでのプレゼンスが大きい。

UdemyのCEO Dennis Yangによると、同社は2015年の春にシリーズDで6500万ドルを調達して以来ずっと資金調達とは無縁だったが、でも成長のために必要なキャッシュはまだ十分手元ににある。

しかしNaspersからの投資受け入れは、同社とのパートナーシップによる国際展開をねらっているからだ。その話し合いの中から、投資の案件も生まれた。

Udemyには現在、ユーザーが作ったコースが約4万あり、80種の言語で、世界の人びとの“生涯学習”を支えている。Udemy自身は、したがって、プラットホームである。正規の学位を提供するコースはないが、企業が教育訓練のために利用するケースはある。

同社によると、生徒数は1100万を超え、インストラクターは全世界で約2万名いる。一人の生徒が複数のコースを受講する場合もあるので、現在の受講登録者数は5000万を超え、その国籍は190か国におよぶ。

Naspers Venturesは今月初めに宿題ヘルパーのBrainlyに1500万ドルを投資している。今回は同社の、二度目のエドテック投資だ。同社のLarry Illgは、エドテック(edtech, 教育×テクノロジー)への投資について次のように語る:

“教育は世界のあらゆる経済にとって重要だ。でもインターネット上にはまだ十分な展開がなく、勢いも弱い。むしろ今のエドテック業界は、戦傷を負っている。食品のデリバリやビデオなどなどのような、大型の目立ったイグジットを、エドテック界隈ではまだ一つも目にしていない。しかしプロダクトの完成度は今や十分に高いし、世界中いたるところに需要がある。だから、数学の教え方がとっても上手な人は、世界中の生徒たちにとって価値がある”。

Udemyは今回得られた資金を、スタッフの増員、製品開発、そして優秀なインストラクターやコースの数を増やすことに充てていく。そしてそれにより、同プラットホームのユーザーと彼らの‘登録生徒数’を地球規模で拡大していきたい。そのために、各国にパートナーを得ることにNaspersが貢献してくれるであろう。もちろん、各国における顧客獲得のためのマーケティングの面でも。

Udemyのような教育マーケットプレースサービス(プラットホーム)は今、競合他社がとても多い。たとえば中国には、Taobao Tongxueや、Yao MingのTutorGroupがある。合衆国にも、ベンチャーが投資しているスタートアップが多い。それらの中にはCourseraやEdXなどのように大学と協力してコースを作っているところもあり、またLynda.comやPluralSightなどのようにキャリア指向の教育訓練を国際的に展開しているところもある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

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TechCrunch Japan

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