中国政府は3月に停止していたゲームの認可を再開したが、最初のグループにはTencentのタイトルが含まれていなかった。
中国政府当局はこの土曜日、9か月ぶりにゲーム認可の凍結を解除し、新たに80タイトルを承認したとReutersが最初に報じた。しかし認可されたゲームには中国最大のゲーム企業であるTencent Holdings製作になるタイトルが1本も含まれていなかった。
TechCrunchがデベロッパーに取材したところでは、当局は通常、申請が提出された順で承認を決定するという。中国の21st Century Business Herald〔21財経〕によれば、現在少なくとも7000タイトルが承認待ちとなっており、うち3000は2019年に承認を受けられる見込みだ。とすれば第一陣に含まれる可能性は非常に低いことになる。中国の2大ゲーム企業、TencentとNetEaseのタイトルが含まれていないことに不思議はないのかもしれない。
中国政府高官は12月21日に.厳重な統制下に徐々にゲーム認可を再開する方針を発表した。「承認待ちのタイトル数が非常に多いが、担当者はできる限り迅速に処理を進める」という。ゲームに承認が得られなければ企業は合法的に料金を得ることができない。承認の凍結は世界最大のゲーム市場に大打撃を与えていた。北京に本拠を置く調査企業のGPCおよび中国の公式ゲーム団体、CNGの発表によれば 2018年上半期の対前年比成長率は5.4%で、過去10年で最低を記録した。
Tencentは中国でもっとも普及しているチャット・サービス、WeChatの運営者としてよく知られている。しかし同社の収入の主要な部分はゲームから来ている。そのゲーム収入が打撃を受けたわけだが、過半数株主であるActivision、Grinding Gears Games、Riot and Supercellなどのゲーム企業のビジネスは好調だ。2012年にTencentは世界的大ヒットを記録しているFortniteの運営者、Epic Gamesの株式40%を取得している。またTencentはトゥームレイダー・シリーズで知られるSquare Enixなどのゲーム企業と中国における配信契約を結んでいる。
しかし新しいゲーム・タイトルへの承認の凍結はTencentの収益に悪影響を与えた。これにより第3四半期にゲームの売上が4%ダウンしたという報道が多数出ている。.当初Tencentは課金ゲーム15タイトルが承認待ちだと述べていた。コンシューマー向けゲーム・ビジネスでの逆風に対処するため、Tencentは10月に全社的な機構改革を実施した。これはクラウドのようなエンタープライズ向けサービスやマップ事業にこれまで以上に注力するものだ。ファウンダー、CEOのPony Ma(馬化騰)は「この機構改革はTencenctを次の20年に備えさせるものだ」と述べている。
中国政府は2018年に入って違法、不道徳、低品質、社会的悪影響があるゲームを禁ずる方針を固めた。これには子供に中毒性が高かったり視力低下を引き起こしたりする懸念のあるゲームも含まれる。 ゲーム・スタジオは規模の大小を問わず、新しいゲームにこの方針を反映させる方策を取られねばならない。Tencentは当局を納得させるために独自の規制をゲームに導入している。これに年齢認証の強化や一日当たりプレイ時間に上限を設けるなど若年者の保護の方策が含まれる。
Update:今日(米国時間12/30 10:00 am,)、この記事の中国のゲーム産業とTencentについて内容を補った。
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