曲がり角にきた脳トレゲーム、$1.3Mを調達したMemoradoは個人化に注力

告白しよう。ぼくは最近、いわゆる脳トレゲームというものに、はまっている。それはカジュアルなモバイルゲームで遊びながら、脳力を高める、と称しているアプリだ。iPhoneでゲームをして時間を浪費しながら、健康のためという言い訳のできるアプリでもある。

今日は“認知科学”を応用した脳トレゲームMemoradoが、シード資金130万ドルを獲得したことを公表した(そのラウンドの終了は3月だったが、人の脳を鍛える会社が今日まで、その発表を忘れていたのだ)。投資家はSunstone Capitalのほかに、数多くのエンジェル、中にはZalando、StylistPick、Wimdu、Fyber、Hitfoxなどのファウンダもいる。全員が、ベルリンの投資家だ。Wimduとのご縁は、MemoradoのファウンダMarius JeuckとMarius Lutherが、このRocket Internetが資金を出している企業(Wimdu)の協同ファウンダでもある、という仲なのだ。

そのほかの脳トレゲームによくあるように、MemoradoもWebサイトやiOSアプリからユーザに一連のミニゲームを提供し、ユーザの認知能力を高める、という。“脳のためのジム”なので、体のジムと同じく、頻繁に通った方がよい、と同社は言っている。料金は個別プレイに対してでなく、さまざまな会員制で課金される。本格的に脳を鍛えたい人のためには、個人化された特別メニューもある。

Memoradoの協同ファウンダMarius Lutherはそれまで、McKinseyの健康コンサルタントだった。彼は曰く、“脳は今の世界でいちばん重要な資産なのに、その力を高めるための良い方法がない”。彼によると人類の47%は人生のある時点で、何らかの形の認知症を発症するが、その最良の予防法は脳の活動だ。“うちは、構造性と参加性に富む楽しいプログラムを通じて、脳の活力を高める‘脳のためのジム’を提供していきたい”、と彼は言う。

まだ立ち上げからわずか6か月のMemoradoは、すでに会員数が100万を超えている(有料会員の数は不明)。iOSアプリは、合衆国、イギリス、フランス、ドイツなど22か国のApple App Storeで教育部門のトップだ。こういう脳トレミニゲームは、元祖がNintendo DSだが、そのおかげで強力になった(と思う)ぼくの記憶が正しければ、一度やり始めるとなかなかやめられない、人をゲーム中毒にしてしまうゲームだった。

でも、最初から成功しているにもかかわらず、Lutherは率直に認める。“脳のためのジム”と呼べるのは、全体の10%ぐらいだ、と。このカテゴリーの創始者である合衆国のLumosityなんかでも、それは同じだ、と彼は言う。むしろ今彼と10名の技術者たちが苦労しているのは、ユーザの弱点を見つけてそこを強化していくための個人化(パーソナライゼーション)だ。ユーザが実際に効果を実感できて、しかも、いつまでもあきない、楽しい体験を提供しなければならない。そこがいちばん、難しい、と。

“McKinseyで健康コンサルタントをしていたときから、健康とテクノロジを結び付けたいと思っていた。何百万もの人に役に立つけど、新薬開発のように何年もかからず、また保険会社などの外部に依存しないものを、探していた”。…これが、彼が脳トレサイトを始めた動機だ。

しかも脳トレゲームは、ゲームというテクノロジの産物が主人公で、年齢性別国籍などを問わない大衆性がある。だから、“うちのミッションは、‘人びとをお利口にすること’だね”、と彼は付言した。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


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TechCrunch Japan

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