最近、IT企業株は強いプレッシャーを受けており、これは他の業界、市場、物資も同様だ。しかし、テクノロジー企業がどれほど落ち込んでいるかは調べるに価する。結局、上場IT企業の価値が急落すれば、UberやDropboxといった非公開スタートアップの価値も影響を受けかねない。
以下にみなさんよくご存じの公開IT企業を20社ほど挙げ、3つのグループに分けた:最近IPOした会社、青年期にある会社、両親が働いていた会社。それぞれのグループ内を52週間高値に対する株価下落%で並べてある。
データはすべてGoogle Financeによるもので、Wolfram Alphaが親切にも割り算してくれた。
最近IPOした企業
通常取引終値の52週高値に対する下げ率:
- New Relic: 15.74%
- Arista Networks: 24.03%
- Shopify: 36.08%
- Alibaba: 42.88%
- Box: 45.57%
- GoPro: 52.24%
- Hubspot: 53.17%
- Etsy: 63.99%
- Castlight Health: 65.17%
- MobileIron: 70.06%
青年期企業
通常取引終値の52週高値に対する下げ率:
両親が働いていた企業
通常取引終値の52週高値に対する下げ率:
これが意味するところ
掘り下げる前に言っておくと、どの会社の株価も、ほぼ常に52週高値より低い。それは、最高値を記録した直後でない限り、株価は以前の極大値より低いからにすぎない。自明だが知っておくべきだ。
では、思うところを
- 最近IPOした企業の最高値に対する株価実績は、扱いにくい。これはIPO市場が崩壊しているという意味ではないが(例えば、Hubspotは52週高値から急落しているが、それでもIPO価格よりは高い)、こうした若い企業に対する投資家の情熱が冷めていることを強調している。
- それは、若きIPO企業の価値を支えてきた精気が、やや下がり気味であることを意味している。これは、新たな上場に遅れをもたらすかもしれない。
- 青年期企業については、52週高値からの落ち込みの度合いに驚かされた。TwitterとYelpとGrouponが大変なのはわかっていたが、ここまで大きな下落は予想していなかった。これは、投資家の気持ちが、年のいった、上場してから時間のたった企業へと移りつつあることを暗示している(投資家は将来の収益と成長を疑っており、以前の予測を達成できていと考えている)。
- 青年期企業に対する投資家の情熱の衰えは、最近IPOした会社の価値を割り引くことにつながる。次になるべき姿の会社がばっとしないのだから。
- Yelpにはびっくりだ。
- リストにあげた大企業たちの実績が一番よかったのは理にかなっている。もっとも多く現金をもち、売上や利益が安定しているからだ。しかし、われらが巨人たちでさえ打撃を受けている。この暴落は投資家の楽観ムードが減っていることを示唆しているのではなく、大型IT企業は市場と共に落ち込むことによって、自分たちの値下がりを目立たなくしようとしているのだと言っておこう。
しかし、状況は決してよくない。中国がこのあと何をするか注目したい。