求職者に初歩的なスキルを身につけさせる即席職業教育プラットホームLearnUpが$8Mを調達

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LearnUpの協同ファウンダAlexis Ringwaldは、このスタートアップの創業準備のため、6か月かけて、サンフランシスコ・ベイエリアのすべての失業センター(unemployment center, 日本的には‘職業安定所’)を訪ねて、今の景気後退の中で職探しがうまくいかない、真の理由を探(さぐ)ろうとした。

彼女が見つけたその一つは、たとえばカスタマサービスという職種の求人が多くても、求職者に、そのために必要な初歩的なスキルがないことだった。

そこで彼女は、求職者が雇用者の求めるものを学び、求人に応募する前に仕事の練習もできる、複数の短いモジュールから成る教育プラットホームを作った。そこで求職者は、面接に備える準備をし、仕事の内容を学び、その職種が必要とするスキルを習得する。

LearnUpの一つのモジュールは3分から10分の情報コンテンツで、求職者は職種に応じて複数のモジュールを勉強する。たとえばStaplesのような小売企業の事務部門に応募する人は、事務用品/器具やコピー機の使い方などを勉強する。また面接に備えてほぼ1時間、応募する職種の内容について教育訓練を受ける。求人企業に対しては、モチベーションの高い者や、教育訓練に十分な時間を割いた者を推薦する。

Ringwaldはとくに、ホワイトカラーではない仕事をターゲットにしたい、と考えている。なぜなら今の合衆国の求人の73%は、大学以上の学歴を要求していないからだ。

今日(米国時間9/16)同社は、800万ドルのラウンドを発表した。その投資の幹事会社はNEAとShasta Ventures、これにGreylock PartnersとFloodgate、High Line Venture Partnersが参加した。

この資金は、小売業界、コールセンター、ホスピタリティ産業、食品産業などに、協力的なパートナーを求めるために使われる。同社はすでに、Old NavyやAT&T、Fresh Market、Dick’s Sporting Goods、Sprintなどとパートナーしている。

同社によると、求職者に雇われるための能力を身につけさせるための同社のキャパシティは、現状でも今の3倍にはできる。また、パートナーになってくれた企業はその後の離職者が他よりも30%少なく、雇用のプロセスもスピードも効率的である。Old NavyはLearnUpのプラットホームを利用して20万人のワーカーを教育訓練している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

投稿者:

TechCrunch Japan

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