弁護士のためのマーケティングと顧客管理ソフトウェアを構築しているサンディエゴのスタートアップLawmaticsが、250万ドル(約2億6000万円)のシード資金を調達したことを発表した。
CEOのMatt Spiegel(マット・シュピーゲル)氏は、かつて法律の勉強をしていたことがある。現在、テック企業にはさまざまなマーケティングツールが出回っているが、「弁護士は、特定のニーズに合わせた製品を必要としているため、それらを採用することができていない」という。
そこでシュピーゲル氏は、CTOのRoey Chasman(ロイ・チャスマン)氏とともにLawmaticsを創業した。シュピーゲル氏によると、
法律事務所とクライアントとの関係は、第1にインテーク(クライアントが法律事務所を雇うかどうかを決めるとき)、第2に活動中の法的事件、そして第3に事件が解決した後といった3つのフェーズに分けることができるという。ほとんどの法律ソフトは第2段階に対応するように設計されているため、Lawmaticsは第1段と第3フェーズにフォーカスしているという。
プラットフォームには、初期のクライアントの採用過程を管理するCRMシステムだけでなく、シュピーゲル氏はマーケティングの「ブロックと追跡」(クライアントの固定客化と長期アフターケア)と呼ばれるものの多くを自動化するツールが含まれている。マイナーなタスクのように聞こえるかもしれないが、彼らのビジネスの多くは紹介から始まるため、それらの関係を「育てる」ことが法律事務所にとって重要だとシュピーゲル氏はいう。
さらにシュピーゲル氏によると、Lawmaticsのアーリーアダプターはよくある一般消費者向け法律事務所であり、Google(グーグル)で「人身事故」や「倒産」、「遺産相続」などのワードで検索すると出てくるタイプだという。パンデミックは同社の成長を加速させた。「弁護士は現在、自宅にいて彼らのビジネスはバーチャルになっており、より多くのツールを必要としている」ためだ。
シュピーゲル氏は過去にも弁護士へのテクロノジー販売で成功しており、2012年には実務管理ソフトのスタートアップMyCaseはAppFolioに買収されている(AppFolioリリース)。また、AppFolioは最近、MyCaseを複数のファンドに1億9300万ドル(約203億4000万円)で売却している(GlobeNewswireリリース)。同氏によると両社の成長戦略は「ほとんど同じ」であり、プロダクトは異なるが、「実際には同じセグメントであり、同じ戦略をとっており市場への進出戦略が追加されているだけだ」という。
シードラウンドをリードしたのはEniac VenturesとForefront Venture Partnersで、Revel VenturesとBridge Venture Partnersが参加した。
EniacのTim Young(ティム・ヤング)氏は 「10年間の投資の中でこれほど情熱的で決意があり、業界に革命を起こすことができるチームを目の当たりにしたことはない。Lawmaticsは法律市場が見てきた中で、最高のソフトウェア製品を生み出しただけでなく、ムーブメントを起こしたのです」と声明で述べている。
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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa)