海外旅行に行った先でもGoogleのProject Fiなら高速ワイヤレス通信ができる

Nexus 5X smartphone, co-developed by LG Electronics Inc. and Google Inc., and manufactured by LG Electronics, sit on display at the NTT Docomo Inc. unveiling in Tokyo, Japan, on Wednesday, Sept. 30, 2015. Docomo, Japans largest mobile-phone carrier by subscribers, introduced 10 smartphone models today. Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg via Getty Images

Googleのワイヤレスサービス「Project Fi」にサブスクライブしているユーザーは、巨額の請求書が来ることを心配せずに135カ国以上でデータ通信が利用できた。追加料金のかからない国際データ通信もプランに含まれているからだ。しかしこれまで海外では2Gの上限速度があった。Googleの今日の発表によると、Fiはこれまでの速度の最低10倍から20倍早い、高速国際データ通信を提供するという。

2Gの上限速度に関わらず、ユーザーのスマホは利用できる中で最も高速なネットワークに接続するようになる。それは3G、4G、あるいはLTE(利用できる中で最も高速なネットワークが2Gという場合もあるだろう)と接続する。「速度に上限はなく、ユーザーはネットワークの中で利用できる最も高速な通信を利用できるようになります」とGoogleのスポークスパーソンは話す。「それはLTEのネットワークかもしれないですし、他では3Gネットワークかもしれません(ローミングの契約内容によります)。それぞれの国では異なる速度になるため、幅がある表現なのはそのためです」。

Googleは、この機能が提供できるのはProject Fiのネットワークに国際キャリアのThreeを追加できたおかげだという。Googleのスポークスマンは、ThreeはFiの高速データアクセスを多くのヨーロッパ諸国でサポートすると伝える。だが、Googleはグローバルで対応するため、他のキャリアとも手を組んでいるとした。

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この動きで、GoogleはT-Mobileや他のキャリアに上限を外す圧力をかけることができる。T-Mobileは追加料金なしに2Gを上限とする国際データ通信をアメリカで提供した初のキャリアだ(ただ、T-MobileはすでにカナダとメキシコでLTE速度を提供している)。2Gは基本的なメールアクセスやGoogle Mapsを利用するには十分だが、他の何かにしようする場合、すぐに2G回線が苦痛なほど遅いということが分かる。もちろんInstagramを使うことだってできるが、忍耐が必要になるだろう(Pokémon Goがこの遅い回線でどれだけ機能するかはまるで想像できない)。

Project Fiのプランは月々20ドルで無制限に電話、テキストのやりとりができる。データは1GB利用するごとに10ドルで利用できる。もし、実際に使ったデータ量が払った分より少ない場合は、Googleは差額を返金するという。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website

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TechCrunch Japan

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