Googleのワイヤレスサービス「Project Fi」にサブスクライブしているユーザーは、巨額の請求書が来ることを心配せずに135カ国以上でデータ通信が利用できた。追加料金のかからない国際データ通信もプランに含まれているからだ。しかしこれまで海外では2Gの上限速度があった。Googleの今日の発表によると、Fiはこれまでの速度の最低10倍から20倍早い、高速国際データ通信を提供するという。
2Gの上限速度に関わらず、ユーザーのスマホは利用できる中で最も高速なネットワークに接続するようになる。それは3G、4G、あるいはLTE(利用できる中で最も高速なネットワークが2Gという場合もあるだろう)と接続する。「速度に上限はなく、ユーザーはネットワークの中で利用できる最も高速な通信を利用できるようになります」とGoogleのスポークスパーソンは話す。「それはLTEのネットワークかもしれないですし、他では3Gネットワークかもしれません(ローミングの契約内容によります)。それぞれの国では異なる速度になるため、幅がある表現なのはそのためです」。
Googleは、この機能が提供できるのはProject Fiのネットワークに国際キャリアのThreeを追加できたおかげだという。Googleのスポークスマンは、ThreeはFiの高速データアクセスを多くのヨーロッパ諸国でサポートすると伝える。だが、Googleはグローバルで対応するため、他のキャリアとも手を組んでいるとした。
この動きで、GoogleはT-Mobileや他のキャリアに上限を外す圧力をかけることができる。T-Mobileは追加料金なしに2Gを上限とする国際データ通信をアメリカで提供した初のキャリアだ(ただ、T-MobileはすでにカナダとメキシコでLTE速度を提供している)。2Gは基本的なメールアクセスやGoogle Mapsを利用するには十分だが、他の何かにしようする場合、すぐに2G回線が苦痛なほど遅いということが分かる。もちろんInstagramを使うことだってできるが、忍耐が必要になるだろう(Pokémon Goがこの遅い回線でどれだけ機能するかはまるで想像できない)。
Project Fiのプランは月々20ドルで無制限に電話、テキストのやりとりができる。データは1GB利用するごとに10ドルで利用できる。もし、実際に使ったデータ量が払った分より少ない場合は、Googleは差額を返金するという。
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(翻訳:Nozomi Okuma /Website)