来週11月15日・16日にはいよいよ、日本最大級のスタートアップイベント「TechCrunch Tokyo 2018」が東京・渋谷ヒカリエで開催される。このイベントの目玉は何と言っても、創業3年未満のスタートアップによるピッチイベント「スタートアップバトル」。例年100社を超える応募の中から勝ち上がった出場企業による、熱いピッチバトルが魅力で、また出場企業のその後の成長も期待されるため、毎年注目を集めている。
2016年5月にリリースされたWiFi自動接続アプリの「タウンWiFi」も、ちょうど2年前のTechCrunch Tokyo 2016で審査員特別賞を受賞したプロダクトだ。そのタウンWiFiがTechCrunch Japanに対し、2018年10月時点のMAU(月間アクティブユーザー)数が200万を突破し、210万に達していたことを明らかにした。
タウンWiFiは、iOS端末やAndroid端末にインストール・設定しておくと、街中で提供されている無料WiFiに自動で接続可能になる、というアプリ。通信量を節約したいユーザーにとっては便利なツールだ。またタウンWiFiを使うことで、WiFi通信の保護機能により通信を暗号化し、より安全に利用することもできる。地域は日本だけではなく、34カ国のWiFiスポットが対象。言語も日本語のほかに、英語・韓国語・中国語に対応している。
タウンWiFiでは、以前は人力で無料WiFiスポットを調査し、接続可能なWiFiを拡大していたが、AI導入により、この作業をシステム化。世界展開実現をスピードアップさせようとしている。WiFi認証AIによる分析のためのデータは、アプリユーザーがタウンWiFi未対応のWiFiスポットに接続したときに、個人情報を除いた形で自動でタウンWiFiサーバーへ送られ、蓄積される。蓄積データをもとにAIが分析を行い、接続に必要な手順を解析、サービスへ反映している。
ICT総研による調査によれば、公衆無線LANサービスの利用者は年々増加しており、2018年では個人の利用者数が3720万人と、前年比110%の伸びが予測されている。スマートフォンの通信プランでは最近、大容量プランが目立つようになってはいるが、一方で、格安スマホを利用してできるだけ通信料金を抑えたいユーザーも増えており、利用者層は両極化している形だ。
タウンWiFiのCEO、荻田剛大氏は「WiFiを活用して通信量を削減し、通信料金を抑えたいユーザーは増え続けている」と見ている。1年前の2017年10月時点では、タウンWiFiのMAUは96万だったとのこと。1年で倍以上の218%の伸びがあったことになる。また、2018年9月から10月ではMAUが188万から210万と、111%の伸びだったということで、「直近ではますます成長が加速している。来年度にかけて、さらなる成長を見越している」と荻田氏は述べている。