スリランカ政府は、死者が少なくとも207人、そして数百人超がけがするという国を震撼させた爆発事件を受け、一時的にいくつかのソーシャルメディアへのアクセスをブロックした。
キリスト教徒にとって最も神聖な週末のイースター(復活祭)礼拝を行っていた3つの教会を含め、8カ所で爆発があったとされる。
スリランカの大統領秘書のUdaya Seneviratne氏は「誤った情報を抑制するために政府がFacebookとInstagramと含むソーシャルメディアサイトへのアクセスを一時的にブロックすることを決めた」と短い声明の中で述べた。政府は「攻撃の捜査が終わればサービスへのアクセスは再開されるだろう」とした。スリランカのRanil Wickremesinghe首相は爆発はテロだという見方を示している。
スリランカのサイエンスライターであるNalaka Gunawardene氏は「スリランカ国内でFacebookが所有するWhatsAppへのアクセスもまたブロックされている」とツイートした。他に、YouTubeにもアクセスできなくなっているとの情報もある。しかし一部の人はまだWhatsAppは使えると話した。
Facebook広報のRuchika Budhraja氏はTechCrunchに対し、「私たちの心はこの恐ろしい行為で被害を受けた犠牲者やその家族、そしてコミュニティとともにある。フェイスブック社内から集められたチームが救急部隊や警察当局をサポートすると同時に、我々の基準に違反するコンテンツの特定と削除に取り組んでいる。一時的にソーシャルメディアプラットフォームへのアクセスをブロックするという政府の発表があったことは認識している。人々は愛する人と連絡をとるのに我々のサービスに頼っていて、我が社はサービスの維持と、このような悲劇の中にあるコミュニティや国のサポートを誓う」。
Googleの広報からはすぐのコメントはなかった。
政府が広く使われているサイトやサービスへのアクセスをブロックするという手段に出るのはかなり稀だが、前例がないわけではない。スリランカの動きは表面上は誤った情報の拡散阻止だが、言論の自由や親しい人と連絡をとろうとする動きを抑え込むことになるかもしれない。
他の新興国と同じくスリランカは以前、誤情報に懸命に取り組んだ。政府は、Facebookでシェアされた偽情報が国の少数派ムスリムに対する増悪や暴力を広めたと訴えた。インドのような他国も、暗号化されたメッセージアプリWhatsAppによって誤情報が拡散したとしている。これによりWhatsAppは、1つの情報が送られるグループの数に制限を加えることになった。そしてイランとトルコは、抗議活動や政情不安が続く近年、ソーシャルメディアサイトへのアクセスをブロックしている。
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(翻訳:Mizoguchi)