Apple(アップル)の新しいMagSafeデュアル充電パッドを試すことができた。これは折りたたみ式のデュアルトラベルチャージャーで、MagSafeを使ったiPhoneと、従来のマグネットチャージャーを利用するApple Watchの両方を充電することができる。
もちろん、宣伝どおりに充電できる。MagSafeのiPhone側にiPhoneを置けば、内部の磁石が適切に位置を合わせてくれる。Apple Watch側は充電器部分がポップアップされるので、クローズドループのバンドでも簡単に使うことができる。また簡単に折りたためるので持ち運びやすく、一方を使わないときも後ろに折りたたむこともできる。MagSafeデュアル充電パッドは確かに使える。
しかしこの折りたためることが、もやもやを感じる原因でもある。このMagSafeデュアル充電パッドは129ドル(日本では税別1万4800円)で販売されるが、70ドル(約7350円)の商品であるように感じるということをご理解いただきたい。電源アダプターが付属しない充電器だとわかったら、40ドル(約4200円)であっても私は驚かないだろう。この充電器にはLighting to USB-Cケーブルが同梱されている。つまり、本製品はユーザーがUSB-Cケーブル対応充電器を持っていることを前提としているが、この充電器はまだ一般的ではないと私は思う。MagSafeデュアル充電パッドにはLightingポートがあるが、ここにはLightning充電ケーブルを挿して使うことができる。
ヒンジと筐体は、プレス成型されたようなソフトタッチゴムでコーティングされている。ヒンジは正常に動くが、グラグラしておりすぐにシワになる。ゴムは十分に厚く、すぐに破れてしまう印象はないが、信頼性は低い。ヒンジは安価なものであり、アップル製品ではなく価格重視のサードパーティ製アクセサリーのもののようだ。
全体がプレス成形されているため、本体の外周にはこのようなラインが存在する。シールが貼られているが、よく見るとラミネートの層も見える。傷やほつれ、曲げ、汚れの対策になっているようだが、バッグの中に入れるものとしては決して素晴らしいものではない。
白というカラーも良い選択ではない。私の持っているものはすでに薄汚れてしまい、外に持っていけなくなっている。
充電は十分速く、デバイスはしっかりとロックされる。Apple Watchの充電部分は、滑らかな小さなクロームのヒンジで最も高級感がある。MagSafe充電パッドとApple Watchの充電器は、アップルによくある表面処理加工が施されたアルミニウム製だ。Apple WatchとiPhoneを同時に20Wの電源アダプタで充電できるかどうかはテストできなかった。その結果は今後、更新する予定だ。
しかし残念ながら、先にAirPowerが大々的に紹介されたが最終的には消滅してしまったことを考えると、全体的には少々期待外れだ。アップルは、AirPowerを実現させようとしていたときからずっとこの製品を計画していたのかもしれないが、この充電器にまでたどり着いた物語の最後は、実にフワフワフワフワという悲しいトロンボーンの音色のようだ。
MagSafeデュアル充電パッドは確かに機能するし、エンジニアリングにおいて明るい点もいくつかある。しかし129ドル(日本では税別1万4800円)の充電器と必要な19ドルの20Wの電源アダプタを購入する時点でそれだけの価値があると感じることはないだろう。ほぼ同様の機能を持つサードパーティー製アクセサリーも販売されている。
カテゴリー:ハードウェア
タグ:Apple、MagSafe、レビュー
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(翻訳:TechCrunch Japan)