Rocketripは、社員にギフトカードなどの報酬を提供することで出張で使う経費を削減するモチベーションを高めることができると考えている。このスタートアップは各出張につき「目標予算」を設け、削減できた分を会社と分け合うことができるようにする。
このコンセプトは初期の段階から人々を惹きつけてきた。ニューヨークに拠点を置くRocketripは、 Bessemer Venture Partnersをリード投資家に、既存投資家のCanaan Partners、Genacast Venturesから新たに900万ドルを調達した。
「有力なクライアントを早いペースで獲得できています。今回の資金は、既存のクライアントに提供するソリューションを拡張すること、そして営業チームを拡大し、ビジネスを成長させることを考えています」とCEOのDan Ruchは言う。クライアントにはOpowerやWayfair、Fortune 500に名を連ねるいくつかの企業があるという。「このモデルが効果的であることを証明できました。社員に報酬を与えることで、会社にとって良い行動を喚起し、強力で大きな費用対効果を実現します」。
Rocketripは、クライアントにとって出張毎に平均で301ドルの節約になっていると推定する。これは各出張毎の予算の27.6%の節約に相当する。Rocketripは少なくとも出張費に年間100万ドルを使う企業をターゲットとしているとRuchは言う。Rocketripの最大のカスタマーは、昨年出張費に3億6500万ドルを使用したという。
Rocketripは、リアルタイムの交通費を検出するアルゴリズムを構築し、この情報をカスタマイズした出張予算に組み込む。社員はお気に入りの旅行サイトから予約できる。Rocketripは企業に対して出張費に関するアナリティクスとインサイトを提供する。
「業界全体が、社員が出張費に関して節約するインセンティブがまるでない方向に進んでしまいました。出張費は社員にとって他人のお金という認識があるからです」とBessemer Venture Partnersのパートナーを務める Alex Ferraraは言う。彼の推定では、企業の出張費は1兆2500億ドル市場だという。「 Rocketripがどの階級の社員にもコストに対する意識付けを促し、市場を少しでも削り取ることができるなら、それは雇用主とそこで働く社員、そしてもちろんRocketripにとって大きな成功となるでしょう」。
RocketripはSaaSビジネスモデルを採用し、出張費の規模に応じて利益を得る。Rocketripが社員に提供する報酬はギフトカードの他に、チャリティーへの募金、旅行先での特権などがある。
Rocketripは、以前Y Combinator、CrunchFundらから800万ドル以上の調達の調達を行っている。
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(翻訳:Nozomi Okuma /Website)