米SEC、仮想通貨資金調達(ICO)2件を詐欺で告発

今日(米国時間10/01)証券取引委員会(SEC)は、ダイアモンドおよび不動産の仮想通貨資金調達(ICO)を、投資家を欺いたとして告発した。

初の仮想通貨に基づく不動産会社であるREcoin、およびダイアモンド会社のDRC Worldは、いずれもMaksim Zaslavskiyという実業家が所有している。SECは声明文で、これらの会社が未登録証券および、実在しないコインを無防備な投資家に販売したとして、Zaslavskiyを告発した。

SECによると、Zaslavskiyは投資家らに、この取引で「膨大なリターン」が期待できると話し、集めた資金が投資される方法やすでに投資された金額を偽って伝えた疑いがある。

その後米国政府は緊急裁判命令を発行し、Zaslavskiyと所有する会社の資産を凍結させた。

これは、仮想通貨に基づく資金調達(ICO: Initial Coin Offering)が詐欺で告発された最初の事例ではなく、間違いなく最後でもない。

New York Timesのコラムニスト、Kevin RoseがICOの本質についていみじくもこう書いている。「友だちがカジノを作ろうとしていてあなたに出資を頼んだところを想像していほしい。対価としてあなたはチップをもらい、完成した暁にはカジノテーブルで使うことができる。さて、そのチップの価値は固定ではなく、カジノの人気やほかのギャンブラーの人数、カジノの規制状況などによって変動すると思って欲しい。そうそう、その相手は友達ではなく、インターネットの見知らぬ人で偽名を使っているかもしれず、実際にはカジノの作り方を知らないかもしれず、もしあなたのお金を盗んでポルシェを買ったとしても訴訟できないかもしれない。それが、I.C.O.だ」

当然まだSECは詐欺で起訴することができる。同委員会は以前からICOに対して懸念をいだいており、7月には投資家への注意喚起を発行し、未承認の売り込みや異常に高い利回りに気を付けるよう警告した。

「投資家は、ICOを並外れた利益を生む方法であると謳う会社を警戒すべきだ」とSEC広報担当者のAndrew M. Calamariが今日の声明で付け加えた。「当委員会が訴状で主張しているように、Aaslavskiyは新規技術が巨大な利益を生むという虚偽の約束で投資家を誘引した」。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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