結婚したら財布は1つか、別々か。家計簿の多様化に対応するZaimのマルチアカウント機能

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Zaimは2012年にサービスを開始した家計簿アプリだ。現在、ウェブ、iOS、Android、Windows用のZaimアプリを展開していて、累計450万ダウンロードを突破した。本日、Zaimはユーザーの要望が多かった「複数アカウント機能」をプレミアム会員の機能に追加したことを発表した。

Zaimの家計簿アプリは、夫婦やパートナーで1つのアカウントを共有していることが多いとZaimの担当者は話す。1つのZaimの家計簿に、家族のメンバーがそれぞれ収入や支出の情報を入力して家計を管理するのに役立てているそうだ。Zaimユーザーのおよそ半数は世帯を持っていて、その内の33%が家計簿を共有しているのだという。その理由についてユーザーに聞いてみると、「夫婦でもきっかけがないとお金の話はしづらい」という声が多くあったという。例えば、妻しか家計の管理をしていない場合、夫が家計の状態を知るには妻に聞かなければならない。今月の家計がどうなっているのかと聞くのは相手を咎めているようで聞きづらい、あるいは支出があったことを逐一お互いに報告するのは言い訳をしているようで負担という思いがあるそうだ。Zaimのアカウントを共有することで気になった時に家計を確認したり、支出を入力したりすることができる。家計簿を共有することで家計を見直すきっかけになるのが支持されているという。

とはいっても、全てをお互いに公開したいということでもないようだ。共通の家計簿は持ちつつ、個人のお小遣いや貯蓄用の別のアカウントを持ちたいという要望を受け、今回複数アカウント機能を追加するに至ったという。この機能追加でアカウントのログイン情報を登録しておけば、ワンタップで家計簿を切り替えることができる。

家計簿へのニーズは変わってきていると担当者は話す。一昔前までは夫の収入が唯一の収入で家計簿も比較的単純だったが、現在はダブルインカムの世帯も増え、家計簿の使い方も多様化しているという。夫婦の収入をまとめて一元管理するのか、それぞれが別々の財布を持つのか、あるいは一部を共有しつつ、それぞれの財布も持つようにするのか。数ある選択肢の中から自分たちに最適な方法を選びたいというユーザーの思いが、今回の家計簿アプリの機能追加に反映されているようだ。

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TechCrunch Japan

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