専門知識がないビジネスパーソンでも使える統計分析ツール「xica adelie(サイカアデリー)」を提供するスタートアップのサイカは1月30日、セールスフォース・ドットコム、伊藤忠テクノロジーベンチャーズ、アーキタイプベンチャーズの3社を割当先とする総額1億円の第三者割当増資を実施した。これに伴い、セールスフォースのPaaS環境「Heroku(ヘロク)」を利用し、クラウド型営業支援(SFA)ツール「Sales Cloud」と連携した統計分析アプリケーションを提供する。
xica adelieは、企業が保有する多様なデータの中に潜む関連性を見つけるサービス。例えば、売上という「成果」に対して、CM放映回数、チラシ配布枚数、天候、曜日などの「要素」がどのように影響するかを検証する。具体的にはCM放映2週間後に売上が100万円アップ、チラシを配布した週に売上が10万円アップ、天候は売上と無関係……といったことを分析し、各要素が「いつ」「どれくらい」成果に影響するかを数値化できる。従来こうした分析には統計の知識を持つ担当者や専用ツールなどが必要だったが、xica adelieは、これを誰にでも使えるツールとする。
今回の資金調達によりサイカは、セールスフォースのユーザー向けアプリマーケットプレイス「Salesforce AppExchange」を通じて、Sales Cloudと連携した新たな統計分析ツールを提供していく。サイカは昨年11月に開催したTechCrunch Tokyoのスタートアップバトルに登壇し、マイクロソフト賞を受賞している。