セキュアは6月14日、綜合警備保障(ALSOK)とライセンス契約を締結し、AI画像解析により混雑度のリアルタイム計測が可能な「SECURE群衆カウントソリューション」(群衆カウント)の技術を提供し、「ALSOK混雑状況配信サービス」の共同開発を行なったと発表した。
セキュアの群衆カウントとは、既存の監視カメラで人物のカウント計測を可能にし、エリアの混雑度を可視化するクラウド型ソリューションだ。
従来のカウントシステムは、専用の人数計測器の設置、あるいは専用の解析サーバーの現地設置といった必要があったため、導入コストが課題となっていた。これに対して群衆カウントでは、先進のAI画像解析技術、および世界最速級Deep Learning推論エンジンをクラウドに実装することで、既存監視カメラの設置角度で人物をカウントすることを実現。サブスクリプションサービスとしての提供を可能とした。
そして今回、群衆カウントの技術をベースにALSOKと共同開発を行い、「ALSOK混雑状況配信サービス」として6月11日よりサービスの提供を開始した。
ALSOK混雑状況配信サービスでは、事務所から総合施設・イベント会場まで小規模から大規模の環境をサポート。撮影映像から人数をカウントし、あらかじめ設定した設定値に従い混雑状況を5段階で配信する。また1カメラあたり最大4エリアまで分割可能となっており、必要な場所を測定することも可能だ。映像解析はクラウド側で実装しており、カメラ映像をセキュアクラウドサーバーに送信することで、サービスを利用可能となる。
なお2020年6月30日から、イベント時最大収容人数約2000人の新宿住友ビル 三角公園において、ALSOK混雑状況配信サービスを利用しイベントの混雑状況モニタリング実証実験を実施中だ。広場に対して検知エリアを複数箇所設定しており、密を検知すると係員に即時アラームを発する。管理担当者は、リアルタイムでの混雑状況の把握と、係員の業務負荷の軽減を評価しているという。
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